○ ページ17
しばらくして河村先生が外来へとやってきた。
kwmr「高橋さん、もう一度見させていただきますね」
そう言って俺と同じようにエコーを当てる。彼の後ろから白黒の画面を覗き込んだ。
2人分のエコーを見終えた後、すっと眼鏡を直し俺の方に振り返った河村先生は、静かに頷いた。俺の所見と相違ない、アイコンタクトでそう告げてきた。
河村先生とバトンタッチする。俺は意を決して口をひらいた。
izw「高橋さん、よく聞いてください。双子の赤ちゃんのうち、一人の子の心拍が確認できません。すでに、亡くなられています」
そう告げると高橋さんは口元を手で覆った。
「嘘・・・」
信じられない、そう目が物語っていた。
izw「落ち着いてください、ご主人はいらしていますか？」
「・・・外の待合にいます」
俺は湊さんに向かって、「ご主人もお連れしてください」と告げる。
旦那さんもエコー室にきたところで、エコーを当てながら2人へ説明する。
izw「まず、1人目のお子さんですが、前回よりも成長しています。手足も動きが見られますし元気そうです」
エコーを当てる位置を変える。先ほどとは違い、動きのない画面を見せながら説明する。
izw「問題は2人目のお子さんですが、心拍が確認できません。先週は元気だったので、おそらく最近亡くなられたのだと思います」
「どうして・・・」
俺の言葉を聞きながら高橋さんは涙を流していた。
旦那さんも絶句している。
izw「今の時点では原因はわかりません。そして、お子さんたち2人は胎盤を共有しています。1人が亡くなっている現状ではもう一人の元気なお子さんへの悪影響も懸念されます」
(胎盤；母親と赤ちゃんをつなぐ臓器。赤ちゃんへ栄養や酸素を供給している)
「もう1人の子にも命の危険があるということですか？」
驚いた顔で旦那さんは聞いてくる。
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たぴおかみるくてぃー(プロフ) - Arisaさん» いえいえ、お役に立てて何よりです。いや〜この作品何回読んでも感動。何度も読み返すことでどんどんこの作品の奥深さが感じられるんですよ（ちょっとよく分かんないですよね、すみません）やっぱり命を取り上げる作品は考えさせられますね。長々とすみません (2020年10月6日 0時) (
レス) id: cf3c86d772 (このIDを非表示/違反報告)
Arisa(プロフ) - たぴおかみるくてぃーさん» 誤字の指摘、ありがとうございます。修正しますね。今も読み返していただいて、ありがとうございます！ (2020年10月5日 20時) (レス) id: 791f405f1a (このIDを非表示/違反報告)
たぴおかみるくてぃー(プロフ) - お久しぶりです！読み返してたら、誤字を見つけました。協会→教会ではありませんか？ (2020年10月5日 8時) (レス) id: cf3c86d772 (このIDを非表示/違反報告)
たぴおかみるくてぃー(プロフ) - Arisaさん» 続編の更新楽しみにしてます!!私も医療系書こうかな(；−ω−)ｳｰﾝ (2020年8月1日 20時) (レス) id: cf3c86d772 (このIDを非表示/違反報告)
Arisa(プロフ) - たぴおかみるくてぃーさん» 医療系小説を見かけなかったので、書いてみちゃいました。続編が更新中ですので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです！ (2020年8月1日 20時) (レス) id: 791f405f1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Arisa | 作成日時：2020年6月25日 20時
