#14 ページ14
〉渡辺宅
予定より少しだけ早く目が覚めて、視界がぼやけていても、隣にAがいないことはすぐに分かった。
それからは一瞬で、身体がまだ眠っているうちに飛び起きたせいか、背中に電気が走った。
渡辺「 ぃっ…て！！ 」
昨夜のこともあって、俺が寝ているうちにAが帰ってしまったんだと思うと、ものすごく後悔する。
( まじかよ…、最悪だ… )
これからどうしよう…という不安に襲われて、寝癖のついた頭を掻きながら寝室を出る。
渡辺「 え…、なんで…？ 」
『 あ、おはようございます！ 』
完全にONのAがキッチンにいる光景に、俺は嬉しさと安堵に包まれて、その場に立ち尽くした。
気づけばAは俺の前まで来ていて、Aの右手が俺の髪の毛に触れた。
『 寝癖すごいですね、…！？！？ 』
渡辺「 よかったぁ…！ 」
勢いよくAを抱き締めてしまった俺は、Aの肩に顔を埋めた。
「 怖い夢でも見ました？ 」と的外れなことを言うAが愛おしくて、思わず笑みが溢れた。
渡辺「 ガチで焦った… 」
『 え？何にですか？ 』
渡辺「 帰っちゃったのかと思った… 」
『 泊めていただいたのに、そんな非常識なことできませんて。笑
あ、勝手にご飯作っちゃったんですけど、食べてくれます？ 』
渡辺「 食べる。食べるに決まってる 」
『 よかった。笑 』
名残惜しい気持ちのままAを解放した俺は、急いで洗面台へと向かう。
鏡に映る自分が思った以上にニタニタしていて、「 気持ち悪っ！ 」なんて叫んでしまった。
渡辺「 うわっ！美味そっ！！ 」
『 食パンと卵あったのでフレンチトーストにしました。コンスープはインスタントです…笑 』
渡辺「 全っ然いい！！ 」
「 うわっ！ 」と叫ぶ俺を見て、楽しそうに笑うAが目の前にいる。
( なんだこれ、新婚生活じゃん… )
『 1回家に戻りたいので、そろそろ行きますね？
本当にありがとうございました！ 』
もう少し一緒にいたかった…と思うのは、贅沢過ぎるのだろうか。
玄関を出ようとしたAの手を掴むと、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに微笑んだ。
『 またお邪魔させてください。笑 』
その一言だけで、俺は飛び跳ねそうだった。
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leechan(プロフ) - 美紀さん» お気遣いありがとうございます！なかなか更新ができませんが、待っていただけると嬉しいです！ (2021年8月16日 23時) (
レス) id: fb483bb703 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 最近暑いので熱中症にも気を付けてくださいね (2021年8月7日 12時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
leechan(プロフ) - 美紀さん» コメント、そして優しいお気遣いまでありがとうございます！楽しんでいただけると嬉しいです！ (2021年6月23日 4時) (レス) id: f3ec190222 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年6月22日 18時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
leechan - さやかさん» コメントありがとうございます！なんとか報われる方向に進められるように頑張ります！ (2021年6月10日 4時) (レス) id: f3ec190222 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：leechan | 作成日時：2021年4月27日 16時
