花が三十二輪 【TRUEEND】 ページ35
『はい。・・・お願い、します』
善「やめろおおおーーッ!」
肩を掴まれ、唇が近づいて・・・軽くキスされた。
『え・・・?』
無「無理だ。私はAを殺すことができない。」
『何でーーー』
無「・・・言わなくても、分かるだろう?」
『!!』
分かる。分かりますよ。
私のことを、愛してくれるから。でしょう?
『でも、私はーーー』
無「互いのことを思ってるからこそ、自分の命を失ってでも相手に生きてほしい。それは同じだろう?だが、これでは押し問答を繰り返すだけだけだ。もしどちらかが無理矢理相手を生かしても、その相手は幸せにならない。だから、A。
私と、死んでくれないか?」
『え?』
無「私は、Aと死ねるなら死んでもいい。Aがいないなら生きる意味などない。・・・Aも、そう思ってくれてるのならば。私と共に死んで欲しい。」
普通の人が聞いたら、何を言うのだと。嫌だと断るのだろう。
だけど、私にとってはーーー
『勿論、です。』
それは、救いの言葉だった。
炭「な、何言って・・・考え直してくださ、い・・・」
『いいえ、私を見れば分かるでしょうう?どうせ私は死ぬんです。それにーーー
耳飾りくんも分かるでしょう?愛する人と共にいたいっていう気持ちは。』
炭「ーーーッ!」
『・・・ねぇ、無惨さん。』
無「何だ?」
『地獄があったら、私もついてきますね。・・・絶対、離れませんから』
無「Aがいるのなら、地獄も天国になるな。」
『相変わらずお上手ですね・・・私もですよ』
日が昇る
『・・・無惨さん。大好きです。私と一緒に、天国に行ってくれますか?』
無「断る。・・・私達が行くのは地獄だからな。」
日に照らされて無惨の体は崩れ、Aの
彼女の命の花は、とてもとても綺麗に咲いたのだった。
『・・・ここが地獄ですか?暗いですね』
無「私にはAが輝いて見えるから大丈夫だぞ?」
『もう・・・行きますよ』
固く手を繋ぎ、二人は地獄への道を歩き始めた。
無「ーーー愛している」
『私もですよ。』
こうして、鬼に恋した哀れな化け物の初恋は、無惨にも悲恋という形で終わりを告げたのだった。
TRUEEND 【貴方がいれば】
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元気なオタク(プロフ) - みーたん(猫好き)さん» コメントありがとうございます!泣いていただけたなんて・・・Σ(・□・;)エンド分けたかいがありました。神だなんてまだまだですが、これからも無惨様も布教していきたいと思います! (2021年7月13日 21時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん(猫好き) - 泣きました!最高でしたあっ!無惨様!エンドが分かれるのも好きです!控えめに言って、神! (2021年7月13日 20時) (レス) id: c19e5ef9b3 (このIDを非表示/違反報告)
元気なオタク(プロフ) - Mano-tenさん» 本当ですか!!もうギャグ脳なので、感動もの?書くのすごい難しかったんですけど、そう言ってくださると嬉しいです。青い彼岸花だけじゃなく、花咲く少女も読んでいただきありがとうございました! (2021年5月4日 20時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
Mano-ten(プロフ) - あの…感動しました!!もう、まじで私の涙腺崩壊です!!!こんな神作品ありがとうございます!!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: b7da3f4a6d (このIDを非表示/違反報告)
元気なオタク(プロフ) - みとんさん» 無惨様推しの人に会えるのも少ないので嬉しいです!無惨様救いたいですよね・・・私が書いてる青い彼岸花シリーズでも、鬼を救済する予定なので・・・是非見てってください(( 宣伝失礼いたしました!無視してください!コメントありがとうございました! (2021年4月4日 6時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:元気なオタク | 作成日時:2021年2月25日 17時