花が十六輪 ページ17
老「”愛する人”と結ばれる。ただただそれだけじゃ。」
Aの”愛する人”は、花咲き病に罹るまで愛した人は、私ではない。
Aを治すということは、つまり、本当に私の失恋するということだ。
それでも。それでも。
無「いいだろう。」
ーーーAが生きてくれるなら。
老「いいのか?・・・お前さんじゃあないじゃろう。花咲きの子が好きなのは。・・・つまり」
無「失恋だな」
老「ーーー治すのか?他の男に渡すぐらいなら、このまま病で死ぬところを見届けようとは」
無「思わないな」
老「・・・何故だ?」
無「私は本当にAを愛しているからだ。」
閉じ込めようとか、鬼にしようとか、治さないなんて思わない。
本当に愛している人に、そんなこと出来るわけないだろう。
老「ーーー病で死んだらこの通り、Aさんとらやらが花になる・・・
”青い彼岸花”が手に入るんじゃぞ?」
青い彼岸花を知っているとは。だが何となく分かっていた。こいつが人ではないことなんて。
無「あぁ確かに青い彼岸花が手に入るな。だがそんなもの無限の時を生きる私にはいつでも手に入る。だからそんなもの後回しでいい。」
老「・・・・・・鬼風情が」
感じたのは凄まじい殺気。
日光以外では死なないこの体が、死を覚悟した。
老「ーーー鬼も、愛を知ったのか」
無「・・・」
老「いいじゃろう。お前に敬意を評して教えてやろう。
ーーー昔、”A”を知っているらしき男がここに来た。」
無「そいつは!」
老「・・・”葛生”という男だった。そいつは「恋人、Aの目に”青い彼岸花”が咲いた。どうにかしてくれ」・・・と言ってきてのお。両想いになれば戻ると言ったら、安心したようなイラつくような顔をしたなぁ」
無「・・・そうか」
老「おや、もう帰るのかい?」
無「葛生に会いに行く」
老「Aをよろしくって?いやーいい男だねぇ・・・でも
あいつはダメだ。きっとAさんには似合わないと思うぞ。
・・・お前さんが幸せにしてやれよ。」
そうしてやりたい。という言いかけた言葉を飲み込んで、花咲き神社から立ち去った。
そして無惨が立ち去った途端に、霧が濃くなり、霧が晴れた時にはもう、花咲き神社は跡形もなく消え去っていた。
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元気なオタク(プロフ) - みーたん(猫好き)さん» コメントありがとうございます!泣いていただけたなんて・・・Σ(・□・;)エンド分けたかいがありました。神だなんてまだまだですが、これからも無惨様も布教していきたいと思います! (2021年7月13日 21時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん(猫好き) - 泣きました!最高でしたあっ!無惨様!エンドが分かれるのも好きです!控えめに言って、神! (2021年7月13日 20時) (レス) id: c19e5ef9b3 (このIDを非表示/違反報告)
元気なオタク(プロフ) - Mano-tenさん» 本当ですか!!もうギャグ脳なので、感動もの?書くのすごい難しかったんですけど、そう言ってくださると嬉しいです。青い彼岸花だけじゃなく、花咲く少女も読んでいただきありがとうございました! (2021年5月4日 20時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
Mano-ten(プロフ) - あの…感動しました!!もう、まじで私の涙腺崩壊です!!!こんな神作品ありがとうございます!!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: b7da3f4a6d (このIDを非表示/違反報告)
元気なオタク(プロフ) - みとんさん» 無惨様推しの人に会えるのも少ないので嬉しいです!無惨様救いたいですよね・・・私が書いてる青い彼岸花シリーズでも、鬼を救済する予定なので・・・是非見てってください(( 宣伝失礼いたしました!無視してください!コメントありがとうございました! (2021年4月4日 6時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:元気なオタク | 作成日時:2021年2月25日 17時