花が十五輪 ページ16
?「ーーーようこそ、”花咲き神社”に。歓迎しますぞ」
神社に足を踏み入れると、背後から老人の声が聞こえた。
振り返ると、そこにはニヤニヤと嫌な笑う老人がいた。
ーーー気付かなかった。
無「何者だ?」
老「ただの神主ですじゃ・・・ささ、こんな霧の中山を登ったのですからお疲れでしょう。お茶でも・・・」
無「いらん。・・・神主、私の質問に答えろ。ここは、この花は何だ?こんな日光も栄養もろくに当たらないような場所で、何故季節関係なく花が咲く?何故ここまで大きい?花咲き病のことを、どこまで知っている?」
老「おおおおまた質問が多いなぁ・・・年寄りは物覚えは悪いというのに・・・まぁいい。お前さんも訳ありのようだからなぁ・・・」
老「この花は・・・
”人間”だ」
無「・・・は?」
老「花咲き病、についてはお前さんも知っているんじゃろう?これは治療が失敗し、”花”となった、花咲き病にかかった人間達だ」
無「どういうことだ・・・治療?失敗?それでどうしてこんな姿になる」
老「おや・・・以外と花咲き病のことを知らないんじゃのぉ・・・じゃあ教えてやろう。
花咲き病とは、恋の病だ。どうしようもなく相手が好きになった人だけが、稀にかかる病。体の一部にそれぞれの花が咲き、自分の命を栄養とし、最後には体を乗っ取り死んでいく・・・それがこれだ。」
そう花を指差す。
あぁ、と納得する。
この大きさは、確かに人の大きさだ。
季節関係なく咲いているのは、その命を養分として死体から永遠に奪っているから。
花が、人を乗っ取っているのだ。
・・・Aも、その内花になってしまうのか。
ダメだ。
青い彼岸花が手に入るからとか、振られた女にするそこまで必要にあるのかとか言ってられない。
Aが死ぬのは、愛する人が死ぬのは、止めないといけない。
無「治療法は。治療法はあるのか!?」
老「うーむ・・・基本的に花は決して取れないんじゃが・・・あるはあるぞ」
無「本当か!?」
老「”愛する人”と結ばれる。ただただそれだけじゃ。」
Aの”愛する人”は、花咲き病に罹るまで愛した人は、私ではない。
Aを治すということは、つまり、本当に私の失恋するということだ。
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元気なオタク(プロフ) - みーたん(猫好き)さん» コメントありがとうございます!泣いていただけたなんて・・・Σ(・□・;)エンド分けたかいがありました。神だなんてまだまだですが、これからも無惨様も布教していきたいと思います! (2021年7月13日 21時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん(猫好き) - 泣きました!最高でしたあっ!無惨様!エンドが分かれるのも好きです!控えめに言って、神! (2021年7月13日 20時) (レス) id: c19e5ef9b3 (このIDを非表示/違反報告)
元気なオタク(プロフ) - Mano-tenさん» 本当ですか!!もうギャグ脳なので、感動もの?書くのすごい難しかったんですけど、そう言ってくださると嬉しいです。青い彼岸花だけじゃなく、花咲く少女も読んでいただきありがとうございました! (2021年5月4日 20時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
Mano-ten(プロフ) - あの…感動しました!!もう、まじで私の涙腺崩壊です!!!こんな神作品ありがとうございます!!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: b7da3f4a6d (このIDを非表示/違反報告)
元気なオタク(プロフ) - みとんさん» 無惨様推しの人に会えるのも少ないので嬉しいです!無惨様救いたいですよね・・・私が書いてる青い彼岸花シリーズでも、鬼を救済する予定なので・・・是非見てってください(( 宣伝失礼いたしました!無視してください!コメントありがとうございました! (2021年4月4日 6時) (レス) id: ed77530e67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:元気なオタク | 作成日時:2021年2月25日 17時