青い彼岸花？んなもん食った（（ ３

8日目〜甘露寺蜜璃〜　　３ ページ14

蜜「Aちゃん、伊黒さんッ！さぁッ！何隠していたいたか教え・・・？その子は？」


その子？と指差した先にいるのは杏萌璃だが、聞きたいのはその容姿ではなく、私がたった今渡した、とある物・・・”お面”のことだろう。



http://uranai.nosv.org/img/user/data/5/4/9/54954a21a55156f975cfa7b876030a4a.jpg



右頬にピンクのハートが彫られている白猫の可愛らしいお面。

・・・このお面は鱗滝さんに頼んで作ってもらったもの。私は月柱ってことを隠さなきゃいけないから、何か顔が隠せる物が欲しいってちょっと鱗滝さんに言ったのね？

そしたら何とぉッ！お面作ってくれたんですッ！うわあああああ！ドンドンパフパフ！(( 錆兎と真菰とお揃いだ〜ッ！って皆で大騒ぎしたよぉ。

私のお面は黒猫で、左頬に月が彫られている。まだ使う機会はなかったけど・・・おまけでもらった杏萌璃(継子)用のこれの方を早く使うとは思わなかった・・・てか、ちゃんとしたプレゼントして渡したかった・・・ってそんなこと言ってる場合じゃない。


『あぁ、この子が私の継子、甘呑(あまの)糖梨(とうり)！お面被っているけど、ちょっと深い事情があるから聞かないであげて！』

蜜「あら、そうなの？人の事情はとやかく聞くつもりはないけど、Aちゃんの継子って糖梨ちゃんっていう名前だったかしら？確か私の妹の誰かと同じ名前だったと思うけど・・・？」

『え”ッ・・・そんなことないよぉ！？糖梨は糖梨はずっと糖梨だよぉ！？ねぇ二人共！！』

杏「そそそそうです！私は生まれた時から甘呑糖梨です！生まれてこの方恋柱様の妹様のお名前を名乗ったことはありません！」

伊「そうだぞ甘露寺きっと胡蝶めたちが彼女の名前を聞き間違えただけだろうそうだそうに違いないそうだろう」

蜜「ん、んん〜？よく分からないけど皆が言うならこの子は糖梨ちゃんなのね！ゴメンね変なこと言って！これからよろしくね、糖梨ちゃんッ！」

伊「『ん”ん”ッ！』」


あああああ〜ッ！罪悪感があああああッ！罪悪感がすごい！こんなむっちゃ純粋な蜜璃ちゃんを騙すなんて！私にはキツすぎる！人のこと言えないけど、この姉妹のすれ違い！泣ける！号泣もの！伊黒さんの顔面もやばくなっている！


『さ、早速稽古始めよう！午前中は伊黒さんだねッ！蜜璃ちゃん、少しお話しようねッ！』


・・・杏萌璃の顔はそのお面でどんな顔をしているか分からないけれど、きっと苦しんでいるんだろうな。そう、思った。

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