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火神「んで、その木吉って奴が戻ってくんのかよ。」
そのまた翌日の昼間。あたしと大我は屋上で弁当を広げていた。あ、大我はでっかいパンね。大きく口を開けてバクっとパンを口に入れながら「そいつ強ぇえのかな」なんてボヤいてる大我は意外と元気そう。
ウインターカップが本番であるということを聞いたあたし達。じゃあ頑張ろう!と皆がなるはずもなく、やるチームは今回負けたとこと変わらないのなら結構きついのでは?と少し不安を感じる人の方が多かった。そんな時にリコ先輩が順平先輩に言った情報、それが'鉄平がもうすぐ帰ってくる'ということだった。
鉄平…?どちらさんっすか…?状態だったあたし達は帰りに順平先輩達にその鉄平先輩について尋ねた。なんとその鉄平こと木吉鉄平先輩は誠凛ユニフォーム7番を背負うエースであり、そして誠凛高校男子バスケットボール部を作った人らしい。あと、変人であるとも。
『なんっかどっかで聞いたことある気がするんだけど気のせいかな………。』
火神「気のせいじゃね?お前の記憶力そんなもんだろ。」
『よーし火神君、表出ようか。』
強く握りしめた拳を大我の頭に振り被ろうとすればパシッと片手で止められるこの現状。いつか絶対にボッコボコにしたいと決意した。そのままパン食べてんじゃねぇよ殴るぞ?(憤怒)
今は大我の失礼極まりない言動を見逃してやろうと思う。あたしは振りかざしていた拳を収めて1つため息をついた。何せこれからが本題だからだ。
『部活に行く気がない大我君に質問です。』
火神「もが?」
『テツと話してないみたいだけどその理由は?』
火神「そりゃお前もだろ。」
口いっぱいに含んでいたパンを飲み込んで、大我はあたしから視線を逸らす。弁当を食べ終えたあたしは屋上から落ちないように設置されているフェンスにもたれかかって「まぁね」と笑った。大我はあの日、どうやらテツを突き放すようなことを言ったみたいだし、色々気になっていたのだ。意味もないまま突き放すなんてこと大我はしないはずだから。
何も言わない大我をじっと見つめていれば、観念したようにでかいため息をひとつ着いてガシガシと気まずい雰囲気を誤魔化すように頭をかいだ。
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S(プロフ) - 最近黒子のバスケ見初めたんですけど、この小説めっちゃ好きで!本編と一緒に見てます!続き待ってます!気が向いたら更新してください🙇🏻♀️🙇🏻♀️ (9月14日 17時) (レス) @page42 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
優雨-ゆうあめ-(プロフ) - 零さん» コメント、ありがとうございます!そうですね、もちろんこの作品もゆっくりですけど更新していく予定です。(心の中では)ですが私自身これから受験に入っていくので、もう少しだけ、待っていてくれるととても嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2023年3月22日 16時) (レス) id: d60abc6b35 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 他の作品の更新も嬉しいですが、この作品完結までやって欲しいです!とりあえず、赤司が好きなのでウィンターカップまでやって欲しいです😁更新楽しみにしてます! (2023年3月22日 15時) (レス) @page42 id: 3b18e7e712 (このIDを非表示/違反報告)
優雨-ゆうあめ-(プロフ) - アオバさん» コメントありがとうございます!分かりますいいですよね黒バス!今ちょっと迷走中なのでもう少し待っていていただけると幸いです。いつも読んで頂き、ありがとうございます! (2022年10月6日 7時) (レス) id: 12d19b95d0 (このIDを非表示/違反報告)
アオバ(プロフ) - 黒子のバスケ大好きなので、めっちゃ楽しいです!!無理をしないようにしてください…!更新待ってます! (2022年10月6日 1時) (レス) @page42 id: 106335cad0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優雨-ゆうあめ- | 作成日時:2022年6月2日 20時