69☆* ページ21
.
タイマーをして、ボールを出して、応援して、ドリンク入れ替えて、怪我が出たらテーピングしてといそいそ働いていると時間が過ぎるのは早いもので、
「「「あざっしたー!!」」」
1日音駒マネージャー期間終了である。あ、まだ片付けがあるけど。
やはり高校生は練習量も質も全然違った。このこと夕とか飛雄ちゃんに言ったら目をキラッキラさせるんだろうな。すぐにバレーの相手に駆り出されそう。(死んだ目)
「庵ちゃん手伝うよー」
「俺も!」
帰ってからのことを考えながらボトルの片付けをしていると、後ろから先輩達に声をかけられた。手伝ってくれるのはありがたい。あたしは極力自分の負担になることは減らしたい主義なので遠慮なく甘えさせてもらうことにした。ただちょっと不満なのは…
「庵ちゃんって彼氏いんの?」
『いや、いないっすね。』
「えー、居そうなのに!じゃあさ、連絡先教えてくんね?」
「ずりぃぞ!俺も頼む!」
『は、はぁ。(距離が近いんだわ。)』
蛇口はそこにもそこにもあるのにどうしてこんなに近いのか。そしてウザイ。ウザイ。(2回目)
仲良くなりはしたけれど別に自然に言ってきてくれたら連絡先なんて別に教えるしそこまで近い距離を保てるほど仲良くなった覚えはないんだが。ただただ暑苦しい。間にあたしを挟んで話さないでもらいたい。
あたしの思いとは裏腹にまだ近づこうとしてくる先輩たちを鬱陶しく思っていると、誰かにグイッと後ろへ引っ張られた。バランスが崩れてかかった重力そのままに後ろへ倒れるとポスっと何かにあたって頭から倒れることは無かった。首に優しく回された腕には見覚えがあって、真上にあるであろう顔を見ようと上を向いた。
「先輩方、ここは俺がやるんで、大丈夫ですよ。」
「黒尾…」
胡散臭い笑顔で先輩達を見つめるのは鉄君だった。
「んだよ黒尾ー、別に俺らがやったっていーだろ?」
「今日のお礼的な?」
『(絶対にテメェらそれだけじゃなかっただろ。つーか手ェ動いてなかったし。)』
「いやいや、俺の方が後輩なんで、先輩に手の荒れる水場を任せるなんてまさかそんなこと出来るわけないじゃないですかー!…任せてくださいよ。」
先程までワントーン高い声で話していたのに、突然低くなった声に先輩たちは押し黙った。
529人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
優雨-ゆうあめ-(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます!皆さんに楽しんでいただけるよう製作中なので少々待っていてください! (2023年3月14日 6時) (レス) id: d60abc6b35 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2023年3月14日 6時) (レス) id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
優雨-ゆうあめ-(プロフ) - mooさん» コメントありがとうございます!!パート1でもコメントしてくださって...本当に感謝しかないですッ!!! (2023年2月9日 12時) (レス) id: 79e0660dd9 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - ハイキューの世界観に夢主ちゃんがハマり過ぎて面白いです! (2023年2月9日 11時) (レス) @page42 id: 8c70df45d4 (このIDを非表示/違反報告)
優雨-ゆうあめ-(プロフ) - 奥山乃愛さん» コメントあざまぁぁっす!! (2023年1月23日 19時) (レス) id: 12d19b95d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:優雨-ゆうあめ- | 作成日時:2022年10月29日 18時