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205 ( side Atae. ) ページ30

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「ぜーったい嫌！」

秀「なんだよ、見せらんねぇの？」

「そうじゃないけどなんかやだ！(笑)」


撮影がひと段落すれば、
カメラチェックで、一旦休憩になって、
俺たちは楽屋へと戻って来た、

先に戻っていたAと秀太が、
なにやらソファで戯れていて、
相変わらず仲ええな、なんて思って鏡の前の椅子に座る。


秀「グアムの写真くらいええやろ！」

「…なんかやだぁ」

日「なにしてんの？」



後から来た日高が、戯れてる二人の後ろから覗き込むと、だっちゃん！と笑顔で話しかけるAを見て、
心が荒む。


秀「グアムの時の写真見せてくんねぇの」

日「なに、水着？」

秀「写真集は、水着に上着てるから写ってねぇとか言うから気になんじゃん」

「嫌じゃない？」

日「えー、見たい」

「げ。人が悪かった。」

秀「ほら、2対1だ！見せろー」

「…あー、もうわかったわかった！」

日「ラッキー、秀太ナイス」

秀「あわよくば写真もらって待ち受けにする」

「はぁ？やだよ！そんなことするなら見せない」

秀「うそうそ、嘘やって。」



日高が回り込んでAの横に座り
秀太と日高でAを挟んで携帯を覗き込む。

その近さに、ふつふつに湧くのはいつものことで。
でも、いつもやったら、茶化しながら入っていけるのに、
今は見ないふりしかできなくて、



秀「うわー、いいじゃん」

日「へぇ、絞ったな」

「あ！ちょっとどういう意味？太ってたって言いたいのか！」

日「ちげーよ、そうじゃないっつーの」

秀「フリフリの着てるかと思った」

「大人じゃない？可愛いでしょ」

秀「水着がな。」

「…」

秀「イテェ！殴んな！」

「秀太に見せなきゃよかったー、ねぇ？」

日「照れてんじゃん？仕方ねぇよ(笑)」

秀「照れてねぇわ！」



そんな簡単に露出したやつ見せんな、
そんなこと思いながら、苛立ち始める。

後ろで、やっぱ写真ちょーだい。なんて
言ってる二人の会話が聞くに耐えなくて、
少し早いけど先に戻ろう、と椅子を立つ。



いつになったら、話しかけられんのやろ。

このまま、無かったことになるんやろうか、



そんなの、



嫌に決まってる。



もう一回、ちゃんと話したい。
ほんまはそんなこと思っても無かった、
好きやから、

好きやから、嫉妬してんのに。


そのままじゃ、いやや。


もう一回、その笑顔が
俺に向いてほしい。


與「…、自分のせいやのに。」


アホや、俺。



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