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「じゃあ、そんなところで、…あとは予定組んでおいてくれれば大丈夫。」

『了解、…今日帰るけど、送ってい』

與「A、ちょっとええ？」

「あ、ちょっとまってて！…今日は大丈夫。先帰ってて、ありがとうね。」

『はぁい、ごゆっくり』




写真集の撮影のスケジュールを確認してると、
真司郎に後ろから声をかけられる。

そういえば、あの電話以来話してなかったもんなぁ、と思っていると
あの日に使った休憩室に手招きされて、
その行動が少しだけ可愛く思えて、
私はすぐに真司郎の元へと寄った。



與「…おかえり、」

「ただいま、ごめんね、電話。私最後ふわふわしてて、あんまり覚えてない」

與「めっちゃ眠そうやったしな、俺もごめん、変なこと言って」

「別に、珍しいなとは思ったけど、…嬉しかったからいいよ。」



正直、女子会をしたあとから、
真司郎の気持ちが知りたくて、でも怖くて
気まずさもあったから、
上手く話せてなかった気がして、

だからこそ、あの会いたいって言葉が
すごく嬉しかった。


真司郎のきもちを聞くのも、
私の気持ちを伝えるのも、
もう少し先でもいいかな、って思えるくらい
真司郎の隣にいるのは、心地がいい。

ロスにいる時、
私だって買い物しながら、
真司郎に合いそう、と思ったり
会いたかったりしたし、
お土産見ながら、よろこぶかな、とか



…お土産、



「お土産持ってこなかった！！」

與「！？…び、っくりした…」

「あ、…ごめん。お土産、忘れた」



お土産、マネージャーの車の中だと、
思い返して立ち上がったら
隣にいた真司郎がものすごく驚いて
私の言葉に笑っていた、


そうやって笑う顔が好き、


伝わってしまいそうな距離、
でも、それももう少し先。


もうちょっとだけ、隣にいさせて。



與「明日もあるんやからええやろ」

「たしかに、…あ、そういえばだっちゃんから、お返しもらったんだけど、」

與「日高？お返し、あぁバレンタインの」

「そっか、明日渡すために冷蔵庫いれてたのか。だからなぁ、変だなと思った。」

與「…、」

「ん？…あげないよ！」

與「いや、いらんから。…俺もある、渡したいやつ」

「えー、なんなのみんなして。株上げ？」

與「ちゃうわ、明日な。」

「わーい、楽しみ〜！」



真司郎に少しだけ違和感、
でも、電話した時より元気そうで、
話してるだけでもよかったんだなと、
そう思えた。


こういう幸せも、たまには、いいよね。





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