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與「…、ほんまは日高のこと、好きなくせに。私情を挟むから、…実彩子やにっしーと比べられんねん、」
真司郎の言葉が谺響する、
1番、言われたくない言葉を、
1番、言われたくない人から、
…だっちゃんのこと、好きだから、って
私、そんなこと言ったことないのに、
気づいたら、視界が歪みながら
手のひらがじんじんとしてた、
「…、真司郎には、言われたくなかったっ…」
與「っ、」
「ひどい、よ…」
止まらない涙。
私がどれだけ真司郎の事が好きなのかも知らないくせに、
痛んだ心を押し殺して、
ステージに立ったのに、
なんで、そんなこと言うの、
いつだって、昔からそばにいてくれたのは
真司郎だったのに。
「…なんも、わかってくれないじゃんっ…」
西「っ、A!…あーー、もう!!」
持っていた携帯を真司郎に投げる、
反射で受け取られたけど
そんなこと気にしないまま、
私は部屋を出た、
その瞬間、人とぶつかって、
一瞬で冷静になった。
( やばい、…笑え、ごめんなさい、と言え )
「すみませ、…」
浦「A、…何どーした。」
「…直也くん、」
中からにっしーが出てくる、
直也くんがにっしーに話しかけると、
私はそれを見てからかけていった。
浦「なに、ほんと、なにがあった?」
西「最悪だよもう…、俺A探してくる、…」
與「…、」
西「與。今のはお前が悪い、直也くんに話してちゃんと。俺探してくるから、」
浦「…ちょっと、にっしー?!」
ーーーーーーーーーーーーーーー
ホテルを出ると、携帯も財布もないことを
思い出して、仕方ないちょっと散歩しよう。と
ポケットに入れてたマスクをして、
ホテルの近くを歩く。
時間も時間だ、歩いてる人はほとんどいなくて、
春めいてきた季節の風が、
まだ頬をかすめて、身体を冷たくする。
「…最低だ、私」
真司郎、知ってたんだ
私がだっちゃんに言われたこと。
それもそうだよね、
私がはっきり出来てないから、
こうなったんだよ。
真司郎が言う通りなのに、
「 真司郎に言われたのが、きつかったなぁ 」
ぼろぼろと流れるのは涙。
明日のライブにも、影響が出る。
冷たい風で、落ち着かせてから帰ろう。
わたしには、みんながいる。
そして、はっきり伝えよう、
空を見上げても、今は空が見えない。
明日には、きっといつも通りの
綺麗な水色の空が見えるから。
今だけは、雨、降らせて。
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rio(プロフ) - 林檎印さん» あコメンありがとうございます!二人からの愛に溢れてるお話で、ときめきを与えられるように頑張っていきますので、また覗きに来てやってくださると嬉しいです*前回の章にもコメントありがとうございました(;;)またよろしくお願いします! (2017年12月18日 15時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
林檎印(プロフ) - 本当にずっと面白くて更新も多くてありがとうございます!大好きなお話です。もちろん、真ちゃんオチが良いのですが…だっちゃんオチも読んでみたいくらい、二人からの愛が凄いですね!本当に毎日お話を読めて幸せです(^_^)vありがとうございます。 (2017年12月18日 7時) (レス) id: e184cc6e42 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ゆうかさん» 本当にありがとうございました*かなり長いのに、一気に読んで頂けたみたいで大変ではなかったでしょうか?いつでもお言葉は嬉しいので、またいらして下さい!幸せです*ありがとうございました! (2017年12月17日 16時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ゆうかさん» コメントありがとうございます*一つ一つのお言葉、とても嬉しくてこちらが号泣しました!(;;)これからもこの先のお話も緩くときめきを与えられるように頑張っていきますので、ぜひまた覗きに来てやってくださると嬉しいです! (2017年12月17日 16時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - 今後もrioさんの作る作品をたくさん読ませて頂きます!(笑) お忙しいかもしれませんが更新楽しみにしてます!応援してます!頑張ってください! (2017年12月17日 15時) (レス) id: 0222b9411f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2017年12月12日 0時