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「それに、」

秀「んあ?」

「秀太にだって、大切な人いるでしょ?」

秀「…その話はマジでいい。」

「なんでよ!」

秀「マジでやだ。それだけはヤダ。」



急に我に返ったように、険悪な顔をして部屋に戻ろうとする秀太。


でも、ちょっとだけその顔はさっきよりもスッキリしてるように見えて、
わざとらしく作るその険悪な顔も、
ちょっとだけ垣間見れる笑顔も、


やっぱり秀太のいいところで、



変わらないところ。



秀「お前まじそういうところ嫌。」

「いいじゃん!聞きたい!」

秀「ぜってーやだ。」

「けち!にっしーもさぁ、秀太もみんな話してくれないんだよねぇ、」

秀「西島の気持ちよくわかるわぁ。」

「はー?なんでよ、」

秀「いやなんつーかさ、」




部屋に戻った秀太は、
部屋の冷蔵庫を開けて、常備されているミルクティーを飲み干す。


表情は見えないけど、
なんとなく言いづらそうというか、


あれこれもしかして本当に嫌なパターンかな、
それだったら悪いことした、なんて思ったら




秀「お前に話すのだけはなんとなく恥ずかしいっつーか、」




照れ隠しのような、そんな困った表情をするから
なんだかこっちまで釣られるように照れてしまった。



「…へぇ、」

秀「うわ、むかつく。」

「でもいいや、そっかそっか。」

秀「なんか、女兄弟に話すの嫌じゃん普通。」

「私わからないもん。」

秀「だろうな、だから嫌なんですぅ。」



けらけらと、いつもの秀太に戻る。
笑ってる秀太を見るのは好きだけど、

やっぱり、秀太とはこういう雰囲気のまま変わらないんだろうな。



デビュー前から、当時まで
本当に一緒にいることが多かったから、


あの頃はどちらかというと
ピリついてる表情を見ることが多かったけど。





こんな表情を、見せてくれるようになったのは、
ファンの子もそうだけど、

きっと、大切な何かに気付いてるからだ。



秀「お前そろそろ戻らんと怒られんじゃね?」

「え?あー、大丈夫だと思うけど、」

秀「明日も早いしそろそろな、」

「うん、そうする。ありがとうね、」

秀「や、こっちが呼んだから、さんきゅ。」

「…またなんかあったら聞くよ。」

秀「もうありませーん。」

「くー、それむかつくなぁ。」


かかとを返して、部屋を出る、
気をつけろよ、なんて言ってる秀太の顔は、
やっぱり、晴れやかな表情をしていた。





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ちい - 更新きてくれてありがとうございます!!また読み返して最新話が更新されててとても嬉しくありがたいです! (2020年6月16日 0時) (レス) id: 41d72408da (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ちいさん» 遅くなりまして申し訳ありません、コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです*まだ少し続くと思いますので、お付き合い頂けると嬉しいです!また覗きに来てやってくださいね! (2020年5月25日 1時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - めちゃめちゃ最高です!!何ていうのだろう、、めちゃめちゃ文書が分かりやすいし胸キュンするし、3150で、4回読み直してます!更新楽しみにしてます!! (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9cfad6f983 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rio | 作成日時:2019年9月14日 1時

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