p e r f e c t _ 5 (ページ36)

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乾杯、と揺れるグラス。

１日目が終わって、
これから、数日間ハワイでお仕事があるのに、

スタッフ陣は、軽くお酒を合わせていた。

たまにはいいのかもしれない、

日本にいる時、
なんだかみんな開放的な感じがするし。

こういうこをみるのも悪くない気がする。

「全部破滅級に大きい。」

『まぁ確かに規模が違うよね。」

「でもやっぱ、こういうのはなんとなく外で飲んだ方が美味しい気がします。」

『あ、そっか、Aちゃんお酒強いんだっけ。』

「それなりですけどね、最近あまり飲まなくなりましたし。」

メンバーは、いなくて、
スタッフ陣だけでの軽いご飯、

出てくるものは、日本じゃあまり想像つかない大きさで、
それに苦笑いしながらも、
こっちで見る珍しいお酒に、舌鼓だった。

全然どこの銘柄かもわからないけど、

こういうのって日本で売ってないんだろうか。

それこそ、そういう専門の所には売ってるんだろうけど、
あまり詳しくないし、

「後で聞いてみようかな、」

転がるビンの蓋、
やっぱりどんなに見ても、日本では見ない銘柄で。

こんなに美味しいなら
日本に置いてくれてもいいのに、と
空になった瓶を机に置いた。

＊＊＊

「ちょっと飲みすぎた、」

熱い頬を抑えて、
ホテルの部屋に戻る最中、

「…日高さん、」

日「お。赤い顔しちゃって、」

「すみません、…どうかしました？」

日「いーや、俺も外から帰ってきたところ。」

「あ、そうなんですね、…やっぱり日本と違うから少しは気軽に外歩けますか？」

日「まーそうね、別に向こうでも気にはしてないけど、でも俺より、周りに迷惑はある程度かからなくなるからいいね。」

「そっちの心配ですか(笑)」

ホテルのロビー、
エレベーターに向かうエントランス口、

普段、仕事上で話すことはあっても、
日高さんのプライベートをあまり知ることはなくて、

柔らかい物腰、
落ち着いた雰囲気、
大人なんだろうな、とそんなことを見つめながら考えてると、

エレベーターの開く音、

日「どうぞ」

「あ、…すみ、いや先に、」

日「いいよ、乗って。」

「すみません、」

女子メンバーが話す、
日高さんは、群を抜いての紳士だから、

こういうのもスマートにできちゃうんだろうな、と
感心しながらエレベーターに乗り込んだ。

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