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浦「昔はね、10周年まで頑張ろう。って話があったんだよ。」
「え?」
目線はこちらには向いていない、
未だに片されていく、
数時間前まで自分たちが上がって、
歌って踊って、ファンの人たちを笑顔にさせていたステージを見つめたまま
溢れるようにそう言葉を告げた。
浦「ここまで、順風満帆じゃなかったから。もちろんそれは、俺たちのメンバーの努力が足りなかったからってのもあるだろうし、そればかりだったと思うけど、」
「そんなこと、」
浦「ううん、そうなんだよ。本当に俺たちはここまで、たくさんの言葉をかけてもらった、だからこそ、10周年までは、この曲が、この歌が、って沢山沢山願ってきた、これがダメだったら、って思うこともたくさんあったよ。」
「…じゃあ10周年が終わったら、」
浦「もっと大きくならないとダメだなって思ったよ、アニバーサリーライブと、このライブも含めて、今年はたくさんのことを改め直してくれた気がする。」
私たちが思ってるだけじゃダメなんだ、
こうやって、私たちが思う以上に、
大きく、大きく登っていこうとしてくれる人がいるから。
だからそんな背中を押したい。
浦「まぁ、にっしーも含めてだけど、多分ソロが大きくなってくる気もするけど。それはきっと、」
浦「グループに、成長としてお土産を持って帰ってきてくれると信じてるから。」
さ、戻ろっか。とはじめてここで目が合う。
瞳の奥が揺れてるのには、
気づかないふりをした。
* * *
「え、明日ですか?」
『うん、衣装の打ち合わせがあるんだけど、せっかくならついてきてもらおうと思って。予定は大丈夫そうだったから。」
「それは全然、というか私そっちの撮影とかの仕事はじめてなんですけど…」
『あ、そっか。いつも雑誌とかが多かったもんね。慣れた方がいいよー。』
「はい、」
グループのライブが終わったと思ったら、
間髪入れずにソロのほうの打ち合わせが入る
二週間がくらいのハワイのファンミーティングの
打ち合わせもまだ全部綺麗にまとまってないのに、
と思いながら、
グループとソロの手伝いを掛け持ちすることになれないと、と返事を返した。
( ソロかぁ、…初めてがドラマの撮影なんて、)
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ゆう - すごく良かったです! (2020年2月4日 12時) (レス) id: 740b20218b (このIDを非表示/違反報告)
くま - 次が気になる〜!! (2019年9月3日 23時) (レス) id: dcfe0f3089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2019年5月21日 2時