p e r f e c t _ 5 (ページ34)

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「二人とも、スタッフさんだよ。男の人と女の人一人ずつ。」

西「なんも言ってねーけど。」

「顔に書いてあるもん。」

西「…書いてねーし。」

「比喩だから。触っても書いてないよ、…ちなみにこっちの男性の方は既婚者だから。」

西「なん、…も、言ってないんですけど。」

「そう？じゃあ私が言っておきたかっただけってことにしておいて。」

視線が揺らぐ、
不満そうにしてた顔が緩んで、
口から離される箸は、再びお皿の上を滑っていく。

西「初めてグループ離れた仕事なわけじゃん。」

「まぁ、うんそうだね。」

西「Aのさ、仕事の力量とかは俺もすごい尊敬できるし、それってメンバーのやつらも多分変わらないと思うけどさ、」

諭し口調から、語り口調に変わっていく。

不満がないと言った手前、
多分突っ込んで来れないってところだろう。

なにより、ソロの仕事を誘ってきたのは
西島くん本人なわけだから。

それも相まってなのか、
いつもはっきりと告げてくれる言葉たちが、
ぽつりぽつりとこぼすように溢れていく。

西「…認めては、認めてはいるし、凄い人と仕事してんだよって俺自身の自信にもなるから、こう、なんていうか、Aがほかで、俺がいないところで褒められるのも嬉しいけど、」

「うん。」

西「やっぱ男と…、無理！なんで連絡先交換してんだよー！許せん！」

「うわ、急にキャラ変えないでよ(笑)」

西「西島さんの相談していいですか？って言えよ！」

「無理でしょ！(笑)」

西「個人で連絡とってない？」

「取りません、グループしか組んでないから。」

むぅ、と下唇を出す。
本当に癖になってるその仕草に、

あ、いつもの西島くんだな、

と、安心してる自分もいる。
たくさん不安もある、
グループの、知ってる人がいないところで、
初めての仕事をすることは本当に不安もあるけど、

わたしには、西島くんがいるって、
そう思わせてくれるから。

西「個人で連絡きたらおしえて。」

「来ないよ来ない。この人既婚者だよ？」

西「世の中には、よくないことを考えてる人がいましてですね…」

「想像だけで悪い人にしないでよ(笑)」

西「注意しろってこと、誰とは言わず、彼氏いるってちゃんと言っておけよ？」

「もう、…ちゃんと、心配性な彼氏がいるって伝えておきますから。」

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