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秀「うわ、泣くなって。」
「だってー、秀太がいつも言わないこと言うからぁ」
ぼろぼろと溢れる涙を、秀太は自分の袖で不器用に拭うと、困ったように頬をかいていた。
泣かれるとどうしたらいいかわからない、そんなことを前喧嘩した時に言われたこともあって、
涙に弱い秀太に、愛おしさも感じたことがあったけど、どうもそれを止めることはできなかった。
「…、っ秀太、ありがとう」
秀「もうええって、忘れて」
「絶対いやー、」
秀「…忘れろ、恥ずかしいな本当。」
言ったのはそっちのくせに、なんて口が滑っても言えないけど、
彼の性格上、きっと意を決して伝えてくれたんだななんてそんなことも思う。
言葉にすることがあまり得意ではないことはわかってた、
だから、そう言う言葉も、もちろん、好きとか、会いたいとか、そんな言葉だって合わせて数えても、付き合ってから、両手で数えられるくらいだから。
それでも、こうやって伝えてくれる時、照れててもしっかり伝えてくれる秀太に、
心は温かくなった。
秀「もー言わん。」
「ふふ、はいはい。」
秀「さっきまで落ち込んどったくせに、にやけんな。」
「えー？だって秀太顔赤いんだもん、可愛い」
秀「はぁ？んなわけないやろ。」
「本当だよー、ほら、見てみなよ」
秀「うるせぇな、もう口塞ぐぞ。」
「どうぞ？」
からかえば、照れたまま怒ってて、
それも愛おしさに変わってしまって、
目も合わせてくれなかったくせに、
私がどうぞ？と言葉を返すと、身体が揺れて、唇が合わさる。
秀「…、頑張ってるのは、俺もわかってるからな。」
だから、いつもお疲れ様。
緩く笑う秀太。
もう一度近く顔に目を瞑れは、今度は額に柔らかい感触がして、そのまま抱きしめられる。
「…なんか今日の秀太、いつもと違う」
秀「別人かもな」
「それはそれでやだなぁ、」
秀「本当たまには。だからな？」
「はいはいわかってますよー、」
くすくすと笑えば、その笑い声ごとさらに抱きしめられて。
存在を確かめるように、私も背中へと腕を回した、
不器用で照れ屋な彼からの、優しさの中の愛おしさ。
後日、彼のメンバーの一人の女の子から
「 彼女が落ち込んでるから、何か作ったあげたいって言われたんだよね、 」と
私の方に連絡が入って、
それをみて、さらに愛おしさが増したのは言うまでもない。
fin.
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rio(プロフ) - 愁さん» コメントありがとうございました、誤字等に関しては真摯に受け止め直させていただきますね。ありがとうございました。 (2019年1月5日 2時) (
レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
愁 - ご迷惑お掛けしてしまい本当に申し訳ありませんでした。 (2019年1月5日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 早くよみたくなりました (2018年3月19日 15時) (レス) id: 452fc965d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rio
| 作成日時：2018年3月11日 13時
