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浦「いいとこ取りの真司郎。」

宇「それ！いつもそうだよね」

與「早いもんガチやん、な？」

「えー、わかんないよ。本当たまたまだよ」

にっしーが横で頬を膨らませたまま
私と真司郎の間にはいってくる。
それに私と真司郎は笑って、
なんでもないことで笑えて、
こうして、いられるのが
なによりも幸せで、嬉しかった。

「いーよいーよ、この話はおしまい！」

與「顔赤っか」

「うるさいなぁもう！」

怒った、なんて言いながら真司郎が
珍しく茶化してくるから
はいもうおしまいですと言って、
水を飲みに行くために後ろにはける。

それについてくるように、
リーダーと実彩子ちゃんがやってきた、

インカムからあのゴムどうやって作ったの？とか
そんなこと話してるから無視だ無視。
インカムを外す。

浦「随分なかいーことで？」

「…うるさいです～」

宇「お父さん寂しいって」

浦「お父さんってやめて！」

「弟となんて無理ですよ～」

面白いものを見つけたように
ステージ袖で水を飲みながら
話しかけてくる二人。

ふと、実彩子ちゃんが微笑んできて、

宇「でも、」

「ん？」

宇「またちゃんと笑ってくれるようになってよかった、」

浦「右に同じ。」

「…、ありがとう。」

宇「その笑顔も真司郎が取り戻したのか～」

「ちょ、違う！みんな！みんなだよ！！」

浦「寂しいなぁ～」

「なんでよ！違うからね！？」

笑いながらセットし直してもらって
ステージに戻る。

笑顔のみんながいる、
笑顔のファンの子がいる。

…幸せだと、思う。

何年経っても、何年経とうとも、
こうしてこのメンバーと共に
この時間を共有できるのならば、
私はそれでいいの。

浦「さーて、Aのお惚気も聞いたことだし
そろそろ次に行きますかね。」

「してませんって！なんなの！この人！」

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