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キスをした時の感覚が脳裏に浮かぶ。
やめろ私！今思い出すな！
顔の上部に熱が溜まる。恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい！！
「えーと、まずはこの手を離さない？」
「やだ」
「え〜…」
玩具ねだる子どもか！とついツッコミを入れようとしたが今どう考えてもそういう雰囲気じゃないのでやめておく。
そうこうしているうちに、英が私の体を壁際に連れていき、いわゆる壁ドンという形になる。おっふ。
「あの〜、国見さん？」
「…」
え、なに？気まずいよ？かなり気まずいよ？
困惑する私を見て、英はニコリと一瞬笑ったと思えば、すぐに真顔になり、口を開く。
「Aは俺のこと嫌い？」
少しいつもより声が低かった。何を考えてるか分かんないけど、返答次第で私は痛い目にあう気がした。
「嫌いじゃ、ない、けど」
「じゃあ好き？」
「…」
なんでこんな質問をしてくるのだろう。
私が、英を、好き…？
言葉に詰まる私に対し、英は盛大な溜め息をつく。
「…そういうのがズルいっていうの」
「え？どう…っ」
顎をくいっと上げさせられて、英が強引に口を塞いでくる。角度を変えながらしてきて、飲めきれなくなった唾液が口から溢れる。
「っはぁ、」
また、この感覚。
なんでキスをしてくるの？
英は私のことが好きなの？
それとも私の自意識過剰？
そう自分に問いかける。返事はもちろん返ってこないが、代わりに返ってくるのは、息遣いの音だけ。
「っは」
…10秒ぐらいたっただろうか。英が私の口から唇を離す。
「なに、すんの」
辛うじて出た言葉に覇気がない。そりゃ当たり前。自分でも何が何だかわかんないんだもん。
チカチカとする意識の中、英がゆらりとこちらを見やった。
「…何も言わなかったってことは、肯定でいいよね。」
「…は？」
何を言い出すんだこいつ。
「絶対俺のこと好きにさせるから」
真剣に見つめられて、私がはくはくと口を金魚みたいに動かしていると、英はﾌﾞﾊｯと吹いて、腹を抱えて笑い出した。
え？は？……え？
「冗談に決まってんじゃん。そんなアホヅラしないでよ」
「んなっ！」
「じゃ、俺は練習に戻るから。ペンケースありがとね〜」
そう言って、私に背を向けて帰り出した英。
な、なんだったんだ、ほんとに。
胸の高鳴りを抑えるために、そっと手で胸をなでた。
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雪菜(プロフ) - 続き待ってます！ (2019年10月28日 2時) (
レス) id: 828f30a4b5 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - とても面白いです！続きが気になるので更新頑張ってください！ (2019年2月21日 23時) (レス) id: 52b2f1d4d3 (このIDを非表示/違反報告)
茶紅夜 - 良死しそうですw続編見たいです頑張ってください(^ ^) (2018年3月7日 23時) (レス) id: 780c404699 (このIDを非表示/違反報告)
*posu*polejump(プロフ) - もう国見くん最高です！ 更新頑張ってください！ (2018年2月27日 0時) (レス) id: 43ac6ebefc (このIDを非表示/違反報告)
鏡花(プロフ) - きゅんきゅんしすぎて死にそうです…頑張ってください！ (2018年2月17日 16時) (レス) id: c3425be62a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢亞 | 作成日時：2017年8月10日 4時
