ま ざ こ ん ご じ ょ ー。【五条悟】

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そうボソリと呟いた母さんの方にグルリと身体を回して前から母さんを抱き締める。そして母さんの頭を優しく、なるべく丁寧に撫でた。



「お母さまにとっての幸せって、僕が結婚することなの？」

「なるべく、そうして欲しいだけだよ。まだ悟は幼いから、今はまだ婚約の話だけ。でもいつか結婚して、素敵な家族を作って笑っているのを見れるのなら私は嬉しいよ。」

「…僕の幸せはね、お母さまの傍にいる事だから、婚約の話はまだいらないかな。」



母さんが居るだけで俺は充分なんだ。他の女なんて目に入らないくらい母さんが好き。俺を愛してくれた、見てくれた、褒めてくれた母さんが一番大好き。

俺は母さんのもので、母さんは俺のものだから。俺を誰かにあげるつもりはないし、母さんを誰かにあげる事も絶対に無い。母さんの気が済むまで、俺はずっと母さんの頭や背中を撫で続けた。



それから数日後に聞いた話だが、俺とあの女の婚約は破棄されたらしい。そりゃそうだ、あんな事をされてあの女が俺と結婚するなんて言い張るわけもないしもしまだ俺を諦めていなくとも五条家の奴らが結婚を認めないだろう。

暫く俺の元に結婚の話は来ない様にしてあるらしく、これで漸く母さんとゆっくり過ごせる事に安心する。自分の隣で微笑み茶を飲む母さんを見て上手くいった、とほくそ笑んだ。


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第三話：目覚めの魔法のキス→←▽

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