【Wrwrd】時を越えても我々は【rbr】 (ページ10)

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8.久々の教室ページ10

ただいま昼の一時。ぼくは保健室を出て教室へ向かった。

結局教室に行くのは怖くてずっと保健室でRｰDのアバターバトルをしていた。

でもこれじゃだめだ！と奮起し歩き出したって所だ。

「ロボロくん…」

…ロボロくんが近くに居る。そう思うと少しだけ気分が楽になった。

「…よしっ！」

ガララっと扉を開けると皆の視線がぼくに集中する。

う…やっぱ怖い。ひそひそ話す声で耳がいたい。足が…前に進まない…。

『あれえ？あんた生きてたんだ！』

女子のリーダーっぽいやつがぼくに近づきそういうと周りからどっと笑い声が響く。

嫌だ、無理だ、怖い、痛い、やっぱりぼくには無理だ、無理無理無理無理無理無理無理…

『てかなんでスマホ握りしめてんの？陰キャみたいじゃん！』

パッとスマホを奪われてしまった。返してと言おうとしたけど周りの女子に止められてしまう。

ヤバい、ヤバい、スマホだけは…！

『へえー、あんたRｰDやってんだ！あはは、えーっと順位は………………

　え？』

と急に間の抜けた声が聞こえる。RｰDって…ああ。

『あ、あんた、全世界一位ってどういうこと！！？』

そいつが叫ぶと教室中がまたざわつく。…ってこれ逆の意味でやばいんじゃないか…？

『全世界一位って、今はチャンピオンのAだろ…？』

『まさかチート…いや、チートだけじゃ全世界一位は無理か…』

『え？てことは…』

「は、はい、えっと…一応、Aです、はい…」

教室が静まりかえる。…するとリーダーが近づいてくる。

な、殴られ

『ごめんなさいぃっ！』

「え？」

頭を下げるリーダーに驚きを隠せない。周りを見ると教室にいる皆がぼくがチャンピオンだと知って驚いているらしい。しかもそれは自分がいじめてた奴だからって事もあるだろう。

なんだか申し訳なくなったぼくはリーダー達の頭を上げるよういった。

…都合がいいとは思うけど…まあ、チャンピオンのイージーな人生らしいじゃん。

『…ねえAさん！』

横から男子に話しかけられた。聞くとこう言い出した。

『おれとバトルしてくれない？Aさんよりは雑魚だけど…一回やってみたかったんだ！』

そう言うと次々とバトルの申請がきた。

「は、あ、はい！じゃあ一戦だけ…

　あれ？」

さっきと同じようにアバターバトルを開こうとするが…開かない。

しかたなく夜にリアルバトルをする約束をして自分の席に着いた。