NO33 ●櫛 ページ34
「(あれ、微妙だったかな)」
黙ったまま渡された櫛をただ見つめている。
「…何これ？」
「(2回目⁈)お誕生日プレゼントです！今までご飯作ることしか出来なかったんですが、ようやく渡せました！」
今まではお給料を全て学費に充てていたため、日常生活を送る最低限の物しか買えていなかった。学校を卒業し、ようやく必要最低限以外の物も買えるようになっていた。
「・・・。」
「(いらなかったかな…)」
「・・・どうも。」
「どういたしまして！ちょっと私がやってみてもいいですか⁈」
「…いいけどオレの髪傷つけたら1000万ジェニーね。」
「は、はい・・・」
高い、怖いな、冷や汗を流しつつ初めて彼の髪をとかしてみる。
「わぁ〜！！サラサラ！イルミさん、髪が絡まった事きっとないですよね！」
「うん、ないね。」
「このままずっと伸ばしていってもサラサラなんでしょうか⁈」
「…さあね。」
「凄いなぁ、艶々です！！」
「キル以外の弟はみんなオレと同じ感じだけどね。」
「キルって…？」
「キルア。オレの弟。」
「そうなんですか！キルアくんっていうんですね！」
彼が兄弟の事を話すのは珍しかった。今まで家族の話もほとんど聞いた事がなかった。
「キルアくん以外にも弟がいるんですか？」
「・・・オレが長男で下にミルキとキルアとカルトがいる。」
「4人兄弟なんですか！イルミさん、長男だったんですね！」
「まあね。長男ってのも大変だけど。」
「…そうなんですか。」
何故だかそれ以上は聞けなかった。彼の表情が曇っていってるように見えて…
「いつか、弟さん達にも会ってみたいです」
「・・・いつかね。」
「！ありがとうございます！」
思わぬ返答に驚きつつ喜ぶA。てっきり一生会えないだろうと思っていた、彼も会わす気はないだろうと考えていたので想定外の返事だった。
「(弟かぁ・・・。)」
"弟"の言葉が引っかかって頭から離れない。その響きに心が暖かくなる。
「(思い出せないなぁ…)」
イルミの針の影響で以前より記憶が思い出せなくなっていた。
「(私にも弟がいたのかな？)」
イルミの仕事が忙しく、最後に会ってから2カ月が経っていた。
「・・・イルミさん、髪伸びました？」
「さあ？」
家に帰宅して久しぶりに会った彼の髪は以前より更に艶に磨きがかかっていて、少しではあるが明らかに以前より伸びてきていた。
「(櫛、使ってくれてそう！！)」
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301(プロフ) - りるさん、こんにちは！コメントありがとうございます。楽しみにして下さってるとの事、本当に嬉しいです、こちらこそありがとうございますm(_ _)m！頑張りますので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです、応援ありがとうございます！！ (9月12日 1時) (
レス) id: 3b087320c1 (このIDを非表示/違反報告)
りる - こんにちは！毎回楽しみにさせてもらってます！面白いお話いつもありがとうございます！これからも楽しみにしてます。応援してます(^_^)♡ (9月11日 23時) (レス) @page37 id: ae58220bdc (このIDを非表示/違反報告)
マロン。(プロフ) - 301さん» いえいえ！私も遅い可能性もあるのでお互い様です！お互いに助け合いましょう！ (9月2日 14時) (レス) id: 7635f584c7 (このIDを非表示/違反報告)
301(プロフ) - マロンさん、ありがとうございます！先程返信しました、返信遅くなってしまってすみませんm(_ _)m (9月2日 11時) (レス) id: 3b087320c1 (このIDを非表示/違反報告)
マロン。(プロフ) - 301さん» 後ですが、もしボードの操作に慣れてない場合は私、教えるので言ってください！ (9月2日 9時) (レス) id: 9d86f2e53b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：301 | 作成日時：2023年8月16日 15時
