NO20 ●嫉妬 ページ21
「大丈夫かい?」
エイダがギタラクルに話しかける。
「・・・。」
「あんたねぇ、さすがに嫉妬心むぎだしすぎやしないかい、そんなんじゃ店の皿何枚あっても足りないよ」
「・・・嫉妬?」
エイダの言葉に思わず反応する。
「そうだよ、誰がどう見たって嫉妬じゃないかい。5歳の子どもでも分かるよ、分からないのはAだけ!」
「・・・オレが?」
「他に誰がいるってんだい」
まさかあんたも分かってなかったのかい、とびっくりした顔をするエイダ。
「いや〜まさかまさかだよ。あんた今日何枚皿割ったと思ってるんだい?」
「・・・3枚。」
「12枚とグラス一つだよ!」
「どんな計算したら12枚が3枚になるんだか…」ぶつくさ言うエイダ。
「あんた、何でお皿割ったのさ。」
「・・・イライラしたから。」
「そーれが嫉妬っていうんだよ!」
「・・・」
分からなかった。ただイライライライラしていた。そしたら皿が割れていた。割るつもりは一切なかった。気づいたらそうなっていただけで。
嫉妬という言葉と意味は知っている。小さい頃に勉強した。と同時に殺し屋にそんな感情は必要ないと教育もされた。嫉妬だけではない、感情というものが湧いてこないよう育ってきた。殺し屋に感情なんて必要ないから。
必要なのは殺す能力だけ。
「・・・オレは何で嫉妬したの?」
「あたいにそれを聞くんかい!」
またまた驚くエイダ。何言ってんだ、そう言おうとしたが、彼の様子を見てその先の言葉を口に出すのを止める。
今まで虚な彼の目しか見た事がなかった。いつどんな時も表情を変える事はなかった。今目の前にいる彼は今までとは違い、虚だった瞳を大きく見開いていて…
本当に彼は"分かっていない"。そう感じた。
「・・・Aも大変だと思ってたけど、あんたも相当大変な人生だったんだねぇ。」
「・・・。」
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301(プロフ) - りるさん、こんにちは!コメントありがとうございます。楽しみにして下さってるとの事、本当に嬉しいです、こちらこそありがとうございますm(_ _)m!頑張りますので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです、応援ありがとうございます!! (9月12日 1時) (レス) id: 3b087320c1 (このIDを非表示/違反報告)
りる - こんにちは!毎回楽しみにさせてもらってます!面白いお話いつもありがとうございます!これからも楽しみにしてます。応援してます(^_^)♡ (9月11日 23時) (レス) @page37 id: ae58220bdc (このIDを非表示/違反報告)
マロン。(プロフ) - 301さん» いえいえ!私も遅い可能性もあるのでお互い様です!お互いに助け合いましょう! (9月2日 14時) (レス) id: 7635f584c7 (このIDを非表示/違反報告)
301(プロフ) - マロンさん、ありがとうございます!先程返信しました、返信遅くなってしまってすみませんm(_ _)m (9月2日 11時) (レス) id: 3b087320c1 (このIDを非表示/違反報告)
マロン。(プロフ) - 301さん» 後ですが、もしボードの操作に慣れてない場合は私、教えるので言ってください! (9月2日 9時) (レス) id: 9d86f2e53b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:301 | 作成日時:2023年8月16日 15時