光と闇【HUNTER×HUNTER】 (ページ25)

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NO24 ●りんごのうさちゃんページ25

彼に再会してから1か月が経とうとしていた頃。
相変わらずお店は繁盛しており、Aとエイダは忙しい毎日を送っていた。

ピークの時間帯を終え、一旦客が皆引き、一呼吸置けるほど落ち着いた。

「A、今日もありがとね！大変だっただろ、やっぱあの時間帯が一番忙しいわ！」
「全然ですよ！最近、またお昼の混み具合が凄くなってきましたね！大変だけど嬉しい〜^^」
そんな話をしているとお店の扉が開く音がする。

ーガチャンッー

「「いらっしゃい！(ませー)」」

「イ、ギタラクルさん！！」

「カタカタカタカタ」

「前来たお客さんだね、なんだ、知り合いかい？」
「えーと、はい！そうなんです！ギタラクルさん、いらっしゃいませ！お好きな席にどうぞ！」
そう言われ、前回と同じ一番奥のテーブル席に腰掛けた。

「メニューになります！決まりましたらお呼びください！」
「カタカタカタ」
彼女が良い終わる前に《紅茶》を指差していた。
「紅茶ですね！ありがとうございます！少々お待ちください！」

「(わぁ〜また来てくれた！…イルミさん、腕、大丈夫だったかな)」
(そうだ、これ、どうかな…)

「お待たせしました！紅茶です！」
「カタカタカタカタ」
「頼んでない。」
紅茶の隣にあった謎の飲み物を指差しながらギタラクルが話す。
「これは私からのサービスのミックスジュースです！私、飲み物の準備は任せていただけるようになって…よかったらどうぞ！旬の果物で作るので、季節ごとに味は変わると思います！」
彼女が飲み物の準備を任せられるようになった。そんなこと、この店に来た日から知っていた。注文を聞いた彼女が飲み物の準備だけはしている姿を確認したから彼は紅茶だけを注文し続けていたのだ。
彼女以外が用意するものに興味がなかったから。いや、彼女の用意した物にしか興味がなかった。

「カタカタカタカタ・・・」
グラスに刺さっている物に視線を向ける。
「これはりんごで作ったうさちゃんです！りんごの皮でうさぎの耳を作ってみました！皮も全部食べれます！」
ニコニコと満面の笑みで話すアーニャ。

「・・・」
一口でりんごを頬張る。
「(わっ、一口で食べた！)」
「シャクシャクシャクシャク…」
「・・・甘い。」
「良かった〜！りんごってたくさん種類があって、それぞれに旬があるので一年中美味しく食べれるんです！特に甘そうな物を選んできました^」
「・・・」
「ごゆっくりどうぞ！」
そう言うと、お辞儀をしてキッチンに戻っていった。