97話 ページ49
「まぁ、途中から、ごたごたがありましたからね。でも、組手ぶっ続けのおかげで、動きもスピードも速くなりましたし。本気じゃないヒーローゴロシ相手にも、動けましたし(やっぱり、あのスピードと動きが欲しかったけど)」
っと言うと、グラントリノは、杖を俺の足に当てようとした。
それを避けると、逆の脚に杖が当たる。
「いって？！何ですか」
グ「そう言うごたごたが起きたのは誰のせいだ？」
「はい。俺のせいです」
グ「まァ、100％の一撃必殺を狙って外しちまう……、なんてことにならずに良かったとは言うべきかな。力のコントロールは出来てる。でも、100％まだあまり出してないんだろ。恐怖せず、たまに、100％の力も使って行け。じゃないといざって時に、出せなくなる」
「(ばれてたか)はい…」
100％をあまり出してなかった事に、グラントリノは気づいていたらしい。
実際、気づかないと思ったけど…。
グ「“笑っていられるような、立派なヒーロー”になりてぇなら、まだまだ学ぶことは多いぞ。約束したんだろ」
「はい」
グ「ん！それじゃ…」
「あっ、最後にもう一つ良いですか？そんなに強くて、オールマイトを鍛えたなんて、実績もあるのに、グラントリノ。世間じゃほとんど、無名ですよね。何か理由があっての事なんですか？」
つらつらと俺が並べた言葉に、グラントリノは失礼だなとは言わず、素直に答えてくれる。
グ「あー、そりゃ俺元来ヒーロー活動に興味ないからな」
「へー」
グ「かつて目的の為に“個性”の自由使用が必要だった。資格を取った理由はそんだけさ。これ以上は俺からより俊っ…オールマイトが、話してくれるのを期待してな」
その言葉に鼻で息をしながら俺は思う。
期待…ね…。
グ「何だ？また遠くを見て…。そう言う癖直した方が良いぞ」
「あっ、すいません…」
グ「じゃあ、達者でな！」
「ありがとうございました」
そう言って俺は、職業体験を終えたのだ。
あー、疲れた。後で、リカバリーガールのところで休もうかな…。
グ「小僧！誰だ君は！？」
「またですか…。俺は緑谷出…グ「違うだろ」……」
ではこっちだろうか。
「＜デク＞です」
でも、一回これを言って失敗した気がするが、どうやら、正解だったらしく、何だ一体？
グラントリノは、後ろを向き手を上げて、建物の中に入って行った。
不思議そうにしながら、俺は駅に向かって歩き出す。
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鈴鹿 - とっても面白いです。続きを楽しみにしてます。 (2021年8月21日 19時) (
レス) id: 2e973fc2c9 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - 好きなので続き見たいです！！ (2021年7月6日 14時) (レス) id: ac54deaa0c (このIDを非表示/違反報告)
ピース - グラントリノがオールマイトに緑谷がトリップ者って言うか言わないかが気になる (2017年7月30日 4時) (レス) id: ee81269ef6 (このIDを非表示/違反報告)
黒宮霧月(プロフ) - ツッキー本体は眼鏡さん» おお？！ありがとうございます！！教えてくれてすいませんでした！！ (2017年6月23日 13時) (レス) id: 2026e05a9b (このIDを非表示/違反報告)
ツッキー本体は眼鏡(プロフ) - 体育祭のところ先生じゃなくて宣誓では？ (2017年6月23日 0時) (レス) id: ada14fc3d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒宮霧月 | 作成日時：2017年4月28日 18時
