#9:ハコ入り娘と瀬見英太 ページ10
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瀬見「卒業なんてしたくねぇよな…」
『…え、私ははやく卒業して一人暮らししたい』
瀬見「あのなぁ…」
『…でも、英太くんとは離れたくない』
たまにそんなことを言ってきて、
『…うぅ〜……離れるの嫌だぁ…』
俺の肩に頬を擦り付けてくる。
たまに甘えてくれて、
瀬見「大学違うけど…いつでも会えるだろ」
Aの頭を撫でる。
『…やっぱ落ち着く』
瀬見「お前ホント可愛いな」
『…や、やめよそーいう事…照れる』
瀬見「そういう事するからだろ」
ガラガラ
扉が開いた。
滅多に人なんか来ないのに…
ぱたっと箱を閉める。
「うわ…汚」
この声……白布か。
『…ちょ、英太くん狭いっ』
瀬見「静かにしとけ、バレるぞ」
コツコツと足音が聞こえる。
白布「…あった、これか」
ん…やっぱ狭いな。
Aを自分の方に引き寄せる。
『…英太くん近い……っ』
上目使いでそんなもん言ってくるから
我慢できなくなるじゃねぇか。
ちゅ
我慢できなくなってキスをする。
瀬見「ごめん、でもAが悪いんだからな」
『…バレるって、ん』
ガラッ
お、出たか。
箱を開ける。
『…英太くん馬鹿でしょ』
瀬見「あんなに近かったら普通だろ」
『…英太くんの脳内が普通じゃない』
白布「(瀬見さん箱に入ってたな…なんでだ)」
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作者名:よーぐる | 作成日時:2017年5月2日 20時