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#10：ハコ入り娘のナキガオ ページ11
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『…あのね、英太くん』
瀬見「何？」
『…私、大学ね』
『…東京なんだ』
瀬見「………は？」
なんだ急に。そんな、わけ…
そしたら
『…ごめんね、言ってなくて』
会えないじゃねぇか……
瀬見「なんで言わなかったんだ？」
『…ついこの間、決まったの』
『…先生が言ってきて、』
Aは凄い絵がうまい。
写真なんじゃないかってぐらい。
色使いも綺麗で上手だ。
瀬見「そっか……遠距離、になるな」
『…嫌だなぁ、離れたく、ないっよ……』
Aが突然泣き出した。
普段自分の感情を出さないAが泣くもんだから驚いた。
『…嫌だぁ…英太くんとっ、一緒に居たい……っ』
瀬見「……A、」
全く止まらない涙。
俺もだよ、俺も…Aと一緒にいたい、離れたくない…
瀬見「でも、Aの才能は凄い」
瀬見「だから行ってこい、応援してる」
『…でもっ』
瀬見「俺も立派になったら…迎えにいくから」
『…わかった、頑張る…英太くんも、』
瀬見「あぁ、頑張る」
有名になっちゃったら私モテちゃうかも、と冗談で言うA。
瀬見「Aは俺のもんだばーか」
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作者名：よーぐる | 作成日時：2017年5月2日 20時
