【HQ×黒バス】キセキ？…きラィ、キらイ。もゥいやダ。

118:ワタシニモ ページ20

特別パワーのあるスパイカーがいたわけじゃない。

ブロックが特別高かったわけでもない。




でも＿＿＿音駒は強かった。









「＿＿捕まえた！」


翔陽が見上げる先には、楽しそうに笑う茶髪の青年。

彼は機動力に優れてるみたいで、今まで何回か翔陽をマークして、今やっと捕まえた。



けど、そのアシストをしている＿＿＿









「＿孤爪、研磨」



なんとなくだけど…私と似てる感じがする。

いや、彼は、人のタイプを瞬時に分析して、「コイツにはこの攻撃が有効だ」ということを判断する。




＿＿同じように、できたら？









(…表情だけじゃそれは難しいかも。だとしたら、人の行動も＿＿)


「Aちゃん？」


「あっ、すみません！」


咄嗟にパラ、と得点の書かれた生地を捲る。




スパイクの決まるような音がした。得点が決まったらしい歓喜の声が響いた。

でも残念ながら私が捲った数字の書かれた生地は音駒のもの。









＿＿さっき言った孤爪研磨(名前は翔陽から聞いた)や翔陽を止めた茶髪の子も、確かにすごいけどそう飛び抜けているわけじゃない。


…音駒の強さは、あのレシーブね。





でも烏野だって負けてない。

＿あ、凄い、ギリッギリたけど普通の速攻できてる。









「…。」





…私に、できること。









＊






結局何セットも何セットもやったけど、音駒からは1セットも奪うことはできなかった。


うーん、私が試合に出たわけじゃないのに……何かこう、モヤモヤするっていうか…。





…うん、悔しい。









今度音駒と戦う時には、＿＿私に何かできることがあれば。





「…鳴海」


突如、コーチに名前を呼ばれる。







「どうかしましたか？」

「…いや、ちょっとよ」


「そろそろ出発します！」


潔子さんの声が聞こえたので、コーチを誘導する。


「…あ、コーチ、乗りましょう？」
「…おう」




何か言いたげなコーチ。

でもその時の私は、自分に出来ることを考えていて気がつかなかった。
　
　









コーチ、じゃなくて、


＿潔子さんの、何かを決心したような表情に。



＿＿＿＿＿

そろそろ題名が枯渇してきました…←
もしかしたら被ることがあるかもしれません。その時はご指摘よろしくお願いしますm(__)m

あと更新してなくてすみません！親にスマホ取られてました。何も悪いことしてないんやけど…(兄貴が怒られてたとばっちり)

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