【HQ×黒バス】キセキ？…きラィ、キらイ。もゥいやダ。

110:ウソ ページ12

ひとしきり説教が終わったのか、「ほら、じゃあ日向風呂入れ」と、促した。




「＿＿＿あれ、A？なにしてんの？」



翔陽の言葉があって、他の人達も私に気がついた。




「鳴海！今までどこにいたんだ。夕飯も食べないで…」

「す、すみません大地さん。食欲がなくて…気分が優れなくて、寝ていました」


嘘をついた。

はじめて、彼らに。






…あぁ、なんか、苦しいなぁ。



「え、大丈夫かなるみん！」

なんとなく罪悪感を抱えていると、夕さんがそう言って私の顔を覗きこんできた。って、あれ、夕さん、何か背低くなって＿＿

…あ、いや、これ言っちゃ駄目なやつだ。
初めて今この能力があって良かったと思えたわ。





「そういえば、なるみんって一人部屋だったよな」
「そうですね」
「考えてみると夜中に女子一人って、危ないよなぁ」


夕さんと一緒に龍之介さんが何かの談義を始める。

…わー、なんか嫌な予感。



大地さんも何かを感じとったのか、恐ろしいオーラを醸し出して＿＿いたのを旭さんが読み取り、二人を止めた。







「えーでも一人だと危ないじゃないスか！」
「だからってなぁ、西谷…」
「そーっすよ旭さん！潔子さんも帰っちゃったし」

「いやあの、私なら平気ですよ！寝たら気分も良くなりましたし」




「あー、とりあえず待て！」


収集がつかなくなった所を大地さんが手を叩いて納める。






「とりあえず鳴海は、俺達の部屋に居ろ。清水に連絡して来てもらえるか聞いてみる。日向はとりあえず風呂入れ！いいな！」



皆で(あと何故か旭さんまで)、「ウス！」と返事をする。

良かった、一人で過ごすことにはならなさそう。







「…と、いうことは…！」
「あぁ、ノヤっさん…！」

「「潔子さんと一緒に過ごせる！！」」



しばらく「ソイソイソイーーー！」と騒いでいた二人。
だったけど、


(…あ、もしもし清水か？実は＿＿)
(＿って訳なんだが、今からこっち来れるか？)

(…え、清水の家に泊めるのか？あぁわかった＿＿＿)




耳が恐ろしく良いお二人は

大地さんの声に倒れていった。








＿結局、私は、

翔陽とは１回も話さなかった。

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