黄緑担当です。9

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✻



「俺ときみって似てると思わん？」


きみの家にお邪魔している中、
唐突にそういうことを言ってみる。


「へー、具体的にどういうところ？」


そんなことを言いながら
ポッキーを摘んで、口の中に含むきみ。

１つ深呼吸をしてから、
もう一度口を開く。


「扱いが雑なところ」


「ジェルくんは反応してくれるじゃん
俺なんかたまに無視されるよ？無視」


それは自分で言って虚しくならんの？

なんて心の中でツッコミながらも、
呆れたように笑うきみを見詰める。

…まあ、すとぷりの中で
一番闇深いとか言われてるし…。

やっぱきみの考えてる事って
よく分からん。


「きみもたまにはガツンって言わな！」


たまには怒っても良い。

きみは優しすぎる。
だから舐められてるかもしれんし…。


「えー…それぐらいで怒っても
何も良いことないし、面倒臭いし…」


「めっちゃネガティブ！！」


ダルそうに床でゴロゴロしながら
答えるきみにツッコむ俺。

…何やろう。

最近ネガティブなきみしか
見ない気がするのは何故…？

気のせい？


「……きみくんって前より弱なった？」


「ええ…それ本人の前で言うー？」


「…何か、最近なー
るぅとやころんとの絡み見ると

いつも「ごめんなさい」って
謝ってばっかな気するんよ」


るぅととは音楽仲間同士で
仲良いと思ってたけど、

最近だと言い方とかキツくなってるし…。

この前だって




＿＿＿＿＿＿＿＿


「ここ、僕がやっておきますよ」


「え？それ俺がやるやつ…」


「きみくんは休んでて」


「ご、ごめん…」


＿＿＿＿＿＿＿＿




…きみには分からんと思うけど、
あれは忙しいきみに対して

るぅとは手伝いたかっただけなんよな…。

あの時のきみの震えた顔が
頭の中で残っとる。

仲悪くなってどうすんねん。

ころんとより、るぅとの方が
不仲コンビになりそうな気するわ。


「…あの二人ツンデレだから

ごめんなさい、って謝ると
その反応が面白くてさ」


「うわぁ…何なんその性癖…」


「ドン引きは心に来る」


何てわざと引いてみたけど、
真顔で返されてもなー…。

ちゃんときみでも認知しとるんや…。

アイツら(るぅと.ころん)がツンデレってこと。

…ツンデレなのかは知らんけど。



(「仲が良いと思ってたんだけどなあ…」)



何か聞こえた気がして、
「何か言った？」ときみに聞いてみる。


「ううん、何でもないよ」


ときみは微笑むだけだった。

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