黄緑担当です。2

○引っ越し ページ22

*


「やっと来た…」


大きい荷物を新しい家に置く。

引っ越し業者も冷蔵庫やら
タンスやらを頑張って運んでいる。

位置は俺が指示をして
その言う通りにして置いている。

あの時から本当に長かった……。

俺はそんな幸せに浸っていると

「朝倉さん！
これ何処に置けば良いですか？」

と引っ越し業者の声が聞こえ、
俺は慌てて重そうなクローゼットを

寝室だと決めていた部屋に
俺は案内させた。

明らかに重そうな
クローゼットを見て

俺も手伝おうと一緒に運んだ。

――――――――

お昼頃になり、少し休憩を挟む。

俺は用意しておいた
冷えている麦茶を

引っ越し業者に渡す。

皆笑顔でお礼を言ってくれて
俺も自然と笑顔になる。

お昼ご飯はこの辺りの
ご近所の人が

弁当まで買ってきてくれて、
何だか申し訳無かったが、

ご近所さんの好意に甘えた。

気付けば休憩も終わり、
そろそろラストスパートと行こうと

暑い中、段ボールや家具を運ぶのに

俺は汗で服にシミを
作りながらも手伝った。

――――――――


気付けば夕方頃となり、
引っ越しも何とか終わる。

俺は何度も引っ越し業者に
頭を下げた。

……今日は段ボールを片付けるか

俺はそう思い、
エレベーターを上り、

新しい家の鍵で家の中へ入った。


「やっぱりすっごい…」


前のマンションとは違って、
部屋が彼処よりは少し少ないが、

よくよく見ると結構多かった。

……ここで良かったな…。
駅まで遠いけど…。

それに完全防音もあるし、
隣との壁も厚い。

お金も入ったし、
中古のギターでも買うとしよう。

段ボールの中から服を出して

タンスやクローゼットに
畳んだりして、

私服と出掛け用に分ける。

この作業が結構疲れる。

ふぅーっと一息吐くと
聞き慣れないインターホンの音。

……きっとメンバーだろう。

そう思いつつも、
少し走ってドアを開けると、

ニコニコした顔のメンバーがいた。

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