26.快進撃 ページ28
「思いついた!」
突然林さんは声を上げた。
「思いついたって、何を?」
「クリスマス会だよ!速水くんのために」
両手でガッツポーズを作り私に目を向ける。
「クリスマス会?」
「速水くんの病室で、水沢さんと私とあと天宮も誘おう、クリスマスの日にちょっとしたパーティをするんだよ!事前にお医者さんとか速水くんのご両親に許しをもらえば、大丈夫だよ!」
「それ、いいかもね!」
林さん、良い名案よ!
「よーし、それじゃあ教室で天宮にもこのことを話そう!今年はサイッコーのクリスマスになるよ」
「フフッ、そうね」
林さんのキラキラした目を見ていると、つい笑いがこぼれてしまった。
「……あ、それと」
速めた歩みを緩める林さん。
「私たち、名前で呼び合わない?」
私の前に立ち、私の顔を覗き込むようにしながら聞いてきた。
……昔は怖かったけど、今なら、私、友達を作るのも離れるのも怖くないわ。
「ええ、そうしましょう。私のことはレイでいいわ」
彼女の顔がより一層輝いた。
「ほんと!?やったありがとう!じゃあ私のことは、ココネって呼んでね、レイ!」
「もちろん、ココネ」
______________________________
その日の放課後は、ココネと天宮と三人でサプライズクリスマス会の計画を立てていたから、私は薫の所に行くことが出来なかった。
家に帰ってから、薫に私は電話を掛けた。
「ごめんなさい薫、お見舞い行けなくて」
「いいんだよレイさん。それに毎日なんて大変だし……あ!あのね、レイさんに話したいことがあって」
彼の声は明るかった。
「……何?」
「僕の作品が、総合ランキングで1位になったんだ」
雷のような衝撃が、私に走った。
「え、ほんとに?」
「うん!評価もね、500件を越えそうなんだ!」
「すごいじゃない薫!一躍占ツクの有名人ね」
元々薫の作品は素晴らしい物だから、一度火がついたらすぐに人気になったのね。
「うん、これもレイさんのおかげだよ、ありがとう」
「いや、私は占ツクを教えただけ。作品をつくっているのは薫でしょ?これからも一ファンとして応援してるわ、『虹立カオル』」
「本当にありがとう!頑張るね!じゃあまた」
そこで薫は電話を切った。
「ちょっと会話短くないかしら?」
受話器に向かって私は言った。何も返事はないのだけど。
「……でも、薫、もしかしたら占ツクでものすごい有名作者になれるかもね……」
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革ベルト
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華乃サヤカ
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諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - 水の犬。さん» ありがとうございます!これからも少しずつですが更新していくのでよろしくお願いします(o^−^o) (2016年5月6日 6時) (レス) id: 222891f609 (このIDを非表示/違反報告)
水の犬。(プロフ) - 初めまして。久しぶりに更新されてて嬉しかったです! 更新、ゆっくりでもいいので頑張ってください(*・v・*)/ 無理はなさらずに。 (2016年5月5日 22時) (レス) id: 7c0259b150 (このIDを非表示/違反報告)
諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - himawariさん» そうなんですか!!嬉しいです!ありがとうございます(o^−^o) (2015年8月18日 21時) (携帯から) (レス) id: 8479091d1e (このIDを非表示/違反報告)
himawari(プロフ) - お誕生日おめでとうございます!!なんと私と誕生日一緒ですね!!びっくりしました!! (2015年8月18日 21時) (レス) id: faa47f7cf4 (このIDを非表示/違反報告)
諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - レイ@北欧領さん» ありがとうございます! (2015年8月17日 19時) (携帯から) (レス) id: 8479091d1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:諸星夢月 | 作成日時:2015年8月14日 12時