24.いちばん嬉しいのは ページ26
そして一日が明け、
「おはよう水沢！」
「天宮、おはよう」
天宮が私の隣の席に着くな否や、ワクワクした表情で話しかけた。
「見たよ占ツク！あれけっこう面白いな！」
「天宮も見たのね」
ちょっと私も口角が上がる。
「ああ、小説だけじゃなくて、検定とか、フローチャートとかあってさ〜全然退屈しないな！」
教室の天井を見上げ、腕を上に伸ばしながら、矢継ぎ早に語る天宮。
「ええ、それに薫は占ツクで小説の連載を始めたのよ」
人差し指を立てながら私は言った。
天宮が目線を天井から私に向けて、「マジで！？」と驚く。
なんでこう、男子っていちいちリアクションがオーバーなのかしら……
「ええ、『虹立カオル』という作者名よ」
「おおそっか！じゃあ家帰ったら早速見てみる！」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「天宮くんも、占ツクにハマったんだね」
「ええ、薫、あなたの作品も楽しみにしていたわ」
放課後、薫の病室に行くことは私の毎日の習慣になっていた。
「ねえ、これ見てくれる？」
薫が自分のベッドの机にあるパソコンを指す。
「どうかしたの？」
「僕の作品にコメントがついていたんだよ！」
彼の顔が電気がついたように一気に明るくなる。
「へえ、それは良かったじゃない！」
彼のパソコンの画面を覗くと、虹立カオルの作品にコメントが何件かついているのが見えた。
「ふーん、あ、これは私のコメントね」
「『アクア』ってユーザー名でしょ？僕すぐに分かっちゃったよ」
薫が頭を掻きながら小さく笑う。
「あら、バレちゃったか……あ、このコメント、あなたをべた褒めしてる！」
『初めての作品とは思えません、作者様のペースで、これからも頑張ってください』
「コメントって更新の意欲にもなるし、何より皆が読んでくれてるって分かるから、嬉しいよ」
画面を見つめながら薫は言った。
「そうね……」
私も、嬉しい。
「……でも」
今の彼の言葉は、まるで自分の声を絞り出すようだった。
「でも？」
私は薫に目線を向ける。
「でも、1番嬉しいのは、レイさんのコメントかな……」
画面を見たまま、彼は言った。
「薫……」
「あ、なんかごめん変な事言っちゃって……」
我を取り戻したように早口で弁解する彼。
「え？ああ全然いいのよ！」
私も戸惑って、よく分からないことを言っていた。
あれから病室を出るまで、私と薫の間にいつもと違う空気が流れていたのは、気のせいかしら……
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーキャラクター
華乃サヤカ
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諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - 水の犬。さん» ありがとうございます！これからも少しずつですが更新していくのでよろしくお願いします(o^−^o) (2016年5月6日 6時) (
レス) id: 222891f609 (このIDを非表示/違反報告)
水の犬。(プロフ) - 初めまして。久しぶりに更新されてて嬉しかったです！ 更新、ゆっくりでもいいので頑張ってください(*･v･*)/ 無理はなさらずに。 (2016年5月5日 22時) (レス) id: 7c0259b150 (このIDを非表示/違反報告)
諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - himawariさん» そうなんですか!!嬉しいです！ありがとうございます(o^−^o) (2015年8月18日 21時) (携帯から) (レス) id: 8479091d1e (このIDを非表示/違反報告)
himawari(プロフ) - お誕生日おめでとうございます!!なんと私と誕生日一緒ですね!!びっくりしました!! (2015年8月18日 21時) (レス) id: faa47f7cf4 (このIDを非表示/違反報告)
諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - レイ@北欧領さん» ありがとうございます！ (2015年8月17日 19時) (携帯から) (レス) id: 8479091d1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：諸星夢月 | 作成日時：2015年8月14日 12時
