・ ページ11
「国木田さん、谷崎さん、乱歩さん。
これ、バレンタインのチョコレートです。
乱歩さんのは他より甘くしてあります」
「さっすがA！！」
「すまんな」
「ありがとう」
「こちらこそ治がいつも迷惑かけてるので。」
と苦笑いしていったその時
「ただいま〜！A、チョコレート頂戴！」
多分川に流されてきたんだろう、びしょぬれの状態で治が探偵社に帰ってきた。
「あげるから取り敢えずタオルで拭いて。」
わざわざタオルを置くスペースを用意してもらって、本当に申し訳ない。
そうこうしている間に拭き終わったようだ。
「はい、いつもの。」
「毎年ありがとうね。」
治にあげたのは焼酎入りの生チョコ。
まだポートマフィアにいたときに作ったら気に入ってもらえた。
それ以来バレンタインにはそれを渡してる。
「じゃあ他にも渡しに行く人がいるので失礼します。」
また来てね、など声をかけられながら瞬間移動した。
次に目の前にあるのはたくさんの帽子。
黒を基調としたものが多い。
此処はとある楼閣の一室
_______中也の執務室だ。
やっぱり幹部の部屋は広いなぁ。
部屋を見回しているとドアが開いた。
「なんだ、Aか。」
中也が部屋に入ってきた。
あれ？手に持ってるのは拳銃？
私じゃなかったら撃つ気だった？！
「毎年恒例のチョコレートだよ。」
中也にはウイスキー入りのボンボンショコラ
お酒が飲めるようになってからはこれを渡してる。
「手前、どうやって酒手に入れたんだ？」
「そりゃ中也や治のところから。」
「おい！！」
あ、口滑らした。
「じゃあもう行くね！」
逃げるように瞬間移動した先は
_______異能特務課の機密拠点
もう慣れたな。この廊下も部屋も。
迷わず辿り着いた部屋は安吾の執務室。
「おや、来てたんですか。」
「やっぱり今日何日か知らないでしょ。
何徹目？」
完全に労働基準法を無視していた。
「はい、チョコレートだよ。休憩したら？」
私が部屋に入った後もずっとパソコンに向かっているのだ。
「ありがとうございます。」
安吾にはコーヒーの香りがするブラウニー
片手で食べられて楽なのでこれを、と言われている。
「私の方にも仕事送っといてね。」
またね
はい
と会話して私は瞬間移動で、家に帰ってきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：睦月 | 作成日時：2019年1月14日 11時
