7.占ツク部の刺客 ページ8
そんな空気になった私に誰もつっこむことなく、ユウは姫野さんに占ツクの基本操作を教え、それもあっという間に理解した彼女はアカウントを作り早速小説を書き始めた。
「自分の好きなように書けば良いのよね?」
カイトに聞く姫野さん。
いちいち動作が凡人とは違うね。
「そう、ルールに違反しなければね」
自分のパソコンの画面を見つめながら答えるカイト。
それから約5分後……
「出来たわ!」
晴々しい顔で姫野さんは言った。
どんなもんか見てやろうではないか。
……え?
ちょっとマジですか。
もう完結してるし。
5分で50話書いちゃってるし。
「すごーい!姫野さんって、タイピングもはやいんだ!それにストーリーもすごく面白い!」
ユウが本気で喜んでる。
確かに、ありきたりなオリジナル恋愛小説なのに、むちゃくちゃ面白い。
一気に読み進めてしまう。悔しいけど降参。
でも、今日始めて5分の彼女に占ツクで負けるとは思わなかった。
カイトもすげーと連呼。
そしてすぐに白の星に色がつき、またその星が赤に変わった。
10分くらいの出来事だったと思う。
もちろん、作品はランキング1位。
姫野さんは当たり前と言わんばかりの表情。
「確かに、これなら目指せるかもね」
私はふとつぶやいた。
「何が?」
カイトが不思議そうに聞く。
「占ツク部の……承認」
ひとつひとつの言葉を噛み締めるように私は言った。
「目指せるかもじゃないわ」
姫野さんが静かにしゃべる。
「目指すの。それが一番大事」
「………!」
私とカイトとユウは確かに心を動かされた。
そうだ。私は目指さなきゃいけないんだ。
よし、気合い入れ直して頑張るぞ!
.
.
.
.
なことあるかーい!
大体ね、占ツクでランクインしようがしまいが先生達にはカンケーないの!
でも、さっき一瞬でも本気で思ってた。
姫野さんって勉強も出来て運動も出来て、可愛くて、文才あって、
優しいのかな。
いやでもなんかおかしい!絶対おかしい!どこがおかしい?
それは初めて会った時から思ってたし、てかめんどくさいし余計なお世話だし姫野さんは!
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そう、姫野さんのことをあんなに良い人だと思ってたのはあの時くらいだったかもしれない。
やっぱり私は、現実的な人でした。
そして次の日から教室は"戦場"に変わった。
ラッキーキャラクター
如月ちゃん(夢主)
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諸星夢月(プロフ) - アルゴンさん» ありがとうございます! (2018年8月11日 14時) (レス) id: 222891f609 (このIDを非表示/違反報告)
アルゴン - 面白いです!これからも頑張ってください( ^∀^) (2018年8月11日 11時) (レス) id: 1a9de2f6b0 (このIDを非表示/違反報告)
諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - しぇるんさん» ありがとうございます!テストで更新が滞っていますが、もうすぐ再開するので西園寺さんの活躍にもご期待ください! (2016年12月4日 9時) (レス) id: acc2a9a5be (このIDを非表示/違反報告)
しぇるん(プロフ) - 面白いです!!そしてヒドインだけど西園寺さん好きですw更新待ってます! (2016年12月4日 9時) (レス) id: ac3cde1086 (このIDを非表示/違反報告)
諸星夢月☆こみゅ行けません(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!前からずっと温めていたストーリーなので嬉しいです(o^−^o)色の変え方は私も他の方の配布CSSを借りているだけなので、よく分からないです。「CSS」で検索すると、分かりやすく説明している作品もあるようですが……。お力になれず申し訳ないです (2016年11月22日 17時) (レス) id: acc2a9a5be (このIDを非表示/違反報告)
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