106 ページ6
.
私と、隣に永瀬くんと、その隣に優太。
砂浜にうつ伏せに寝転ぶ。
太陽が空いた背中に直接あたり、ジリジリする。
「じゃあ、いくよ！みんな本気でね！カキ氷が食べれるのは勝った人だけだからね！」
「おっす！！うっす！！カキ氷！！！」
七瀬の呼びかけに優太が１人で３人分元気よく返事する。
目指すは少し先にある、黄色の旗。
…七瀬の提案ですることになったビーチフラッグだけど、『じゃあ、Aとー廉とー、優太くん』なんて何故か紫耀に推薦されて出来上がったこの異質なメンバー。
勝てる気全くしないよ…。
「よーい、ドンッ！！！」
「わ！」
七瀬が持っていた水鉄砲をスターターピストルの代わりのようにするから、ピシャッと水が背中に飛んでくる。
「な、なに？！平気？」
叫び声をあげた私に、永瀬くんは起き上がりながら顔をこちらに向け早口で聞いてくる。
「だ、大丈夫！」
……ほんとに、優しい！
そうしてるうちに優太は既に
走り出しているから、２人で慌てて追い掛ける。……カキ氷、食べたい！
「よっしゃあ！！！！！
カキ氷、とったどー！！！」
結局、旗は優太の手に。
「いやー、優太くん大人気ないっすわぁ」
顕嵐くんが、ドヤ顔で旗を手にする優太に向かって言う。
「いやいや！！これは本気の勝負だから！！！」
「ねーちゃんも廉くんも可哀想」
顕嵐くんに続いて春人にもいじられる優太。本気で凹んだようで、シュンとする。
「優太くん、ほんまに凹んどるから」
すると、永瀬くんが少し笑いながらそう言ってさり気無く優太をいじる声を止める。
……またまた優しすぎる！！
「勝負だもんね！優太！」
「……ほんと、持つべきものは永瀬廉と可愛い妹だな。マジ愛してるわ」
優太は立ち上がって私と永瀬くんの肩に手を置いてそう呟く。…ちょっと気持ち悪い。すると、また顕嵐くんや紫耀から優太をいじる声が飛ぶ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1630人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうな(プロフ) - めっちゃ面白くて見ててドキドキでした！続きが気になります(^^;) (2020年7月20日 4時) (
レス) id: 14d033d146 (このIDを非表示/違反報告)
しず(プロフ) - 更新頑張ってください！Twitterフォローしました！ (2019年3月22日 11時) (レス) id: 56d3701af2 (このIDを非表示/違反報告)
楽 - すごくおもしろかったです（≧∇≦）これからも頑張ってください^_^ (2018年7月9日 22時) (レス) id: 122c024c29 (このIDを非表示/違反報告)
ａｏ★ - すごくきゅんきゅんします!これからも、応援してます！更新頑張ってください！ (2018年4月7日 23時) (レス) id: c77dac933d (このIDを非表示/違反報告)
大好き - 更新頑張ってください！応援し続けますね！ (2017年9月1日 23時) (レス) id: 86c35818c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆるちゃん。 | 作成日時：2017年7月24日 15時
