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永瀬くんとのど緊張デュエットの最中、
優しく微笑みながらこちらを見る永瀬くんに、
やっぱりドキドキが止まらなかった。
緊張とドキドキで、頭が真っ白になって
倒れちゃうかと思った。
でも、なんだか、夢みたいで。
とっても幸せな気持ち。
永瀬くんは、歌も上手だ。
甘い、甘い歌声。聴いてるだけで幸せになれる。
永瀬くんの芯にある優しさが溢れたような声が心に直接響く。
まさか永瀬くんがこんな歌を歌うと思っていなかったから、ギャップに驚いてしまったけど。
また、どんどんと永瀬くんを好きになる。
「永瀬くんって、すっごく歌上手だね」
「……そ?そっちやって上手やったよ」
本場の人って、感じやった。
そう付け足して先程よりも、少しだけ固い表情で永瀬くんは言い捨てるように呟く。
なんか、恥ずかしい。
けど、嬉しい。
お母さんに演技や歌を指導されてたのが、
やっと発揮できたかな?なんて。
「ええな、デュエット。俺らもする?」
紫耀はふざけたように花凛ちゃんに言う。
「やだよー、恥ずかしい」
「なんでやねん〜」
なんだか、紫耀と花凛ちゃんの距離が
すごく近付いてる気がする。
紫耀はニコニコと花凛ちゃんに
話しかけていて、花凛ちゃんも
近すぎる距離に戸惑いながらも嬉しそうに
微笑んでいる。
2人がうまくいくと良いなぁ。
「私、飲み物注いでくるね」
そう言って立ち上がると、永瀬くんは
続くように立ち上がり、私が手に持っていたコップを取り、「俺が行くで」と言う。
「なにがええ?」
「あ、ううん!さっきも行ってもらったから、次は私が行くよ!」
「ええから、座っとって」
永瀬くんは肩を押して私を無理矢理座らせる。
「でも…」
「…じゃあ、一緒に行くか?」
首を少しだけ傾けてクシャッと笑いながら、
そう言った永瀬くん。
…大好きな笑顔だ。
「うん!」
「ん、行こ」
2人で四つのコップを持って、それぞれの
飲み物を注ぐ。
「おれな、トマトジュースもドリンクバーにあるべきやと思うねん」
そんな中、いきなりそんなことを言い出す永瀬くん。思わず笑ってしまった。
「えー?どうして?」
「やって、おまえがカラオケ来た時、飲みたくても飲めへんやん」
…なにそれ。ずるい。
でも、
「私、トマトは好きだけどトマトジュースはそんなに好きじゃないかなぁ。」
笑いながらそう言うと、永瀬くんは
とんでもない事実を知ってしまった!
とでもいうような驚いた表情。
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ゆるちゃん(プロフ) - あいぷうさん» 本当に、やっと気付き始めました(笑)嬉しいお言葉をありがとうございます( i _ i )更新頑張ります! (2017年7月24日 15時) (レス) id: b55da15e6f (このIDを非表示/違反報告)
ゆるちゃん(プロフ) - りりさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます( i _ i )更新頑張りますね! (2017年7月24日 15時) (レス) id: b55da15e6f (このIDを非表示/違反報告)
ゆるちゃん(プロフ) - ゆーみさん» わ〜( i _ i )とっても嬉しいお言葉をありがとうございます。更新頑張ります! (2017年7月24日 15時) (レス) id: b55da15e6f (このIDを非表示/違反報告)
あいぷう(プロフ) - 廉くんツンデレたまらない、、やっと好きだと気付いたんですね…!この作品最高ですだいすきです!!更新楽しみにしています!これからも頑張ってください!応援しています!(^-^) (2017年7月23日 20時) (レス) id: 7c1a7d0db9 (このIDを非表示/違反報告)
りり - すごく面白いです!!更新楽しみにしています!!頑張ってください!! (2017年5月8日 21時) (レス) id: d8f3b52d81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆるちゃん。 | 作成日時:2016年8月2日 0時