となりのムスッとくん。２

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朝教室に入って自分の席までたどり着いたら、
隣の席に座る永瀬くんに挨拶をする。

それはもう私の日課となっている。



今朝は、お父さんのお仕事がお昼からで
朝もお家にいたから、お母さんの機嫌が良かった。

その影響で朝ごはんはお父さんの大好きな
フルーツの盛り合わせだった。
私もそれを食べ爽やかな気分でいたので、
いつもよりその分爽やかな挨拶。




「永瀬くん、おはよう」


多分、今日といつもの違いをわかる人は
いないと思うけど。



「紫耀もおはよう。最近遅刻しないね。」

「おは〜。愛の力や。」

「へえ、頑張ってるのね」


最近は花凛ちゃんと紫耀が2人で歩いてる
姿を登校時によく見かける。


うまくいってるのだろうか。


まあ紫耀の事だから、うまくいくはずだ。




「……」

「永瀬くん？」

「……、」

「おはよう」

「……ん」



う。永瀬くんが冷たい。

私とは反対に機嫌が悪いのか、
いつもムスッとさせてる顔をさらに歪めてる。


冷たいのには慣れてたはずなのに。

最近は沢山話せるようになって、
てっきり仲良くなれたと思っていたけど。

やっぱり、冷たくされちゃう日もあるんだ。
いつも通り挨拶を返してくれると思い込んでいた
心に、なんだかグサッときた。



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