となりのムスッとくん。- Ren.N -

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バシュッ、とサッカーボールがネットにぶつかり擦れる音が真横で聞こえる。



「永瀬くん凄い！また入った！」


サッカーゴールの横で体育座りしてそう叫ぶ私に向かって永瀬くんはグッドサイン。


今は体育の自由時間で、それぞれお喋りしてたり、花凛ちゃんとかだったりはテニスしてる。
紫耀と永瀬くんは、数人の男子とサッカーをして走り回ってる。



「Aと七瀬、そこおると危ないで？」

「ええわ紫耀。俺らがシュート外さんければええ話や」

「へ？……あー、せやな！」




なんかちょっと違うような気がするけど、
永瀬くんはドヤ顔してるし、まあいっか。





サッカーボールを巧みに操る永瀬くんは、
中学の頃サッカー部に所属していたらしい。
そして、そのうえエースだったとか。

どうりで、上手いわけだ。



他の男子とは群を抜いて、上手い。

バスケよりサッカーはもっとよく知らないから、どの辺が凄いかとかはわからないけど、初心者の私から見ても上手いことがわかる。


ボールのコントロールが上手いんだよね……多分？



「よっしゃ！」


またシュートを決めた永瀬くんは、
次は何も言わなくても自分からグッドサインしてくれた。



クシャっと笑う永瀬くんの笑顔が太陽と重なる。もみあげの辺りが光っているのは汗だろうか。

あー、なんか。



・・・かっこいいなあ。




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