娘じゃないもん **りりの場合**

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「ゴメンね」


久しぶりに有ったミイナからの電話に
思わず少し長い時間話しちゃった



「うぅん。お友達なんでしょ？
女の子？」

「うん。久しぶりに韓国に来てるから
会いたいって…」

「ん？」

「夜…ご飯一緒にしない
って言われて…」


返事は待って貰ってるんだけど
ミイナに会いたい
なかなか逢え無い幼馴染みたいな彼女

少し違うけど
私の立場を
きっと誰よりも解ってくれる彼女

いろいろ聞いて欲しいことも
聞きたいことも有って


「…そっか…
良いよ。なかなか逢えない友達なんだよね？」

「…うん。
ミイナ普段は日本に居るから

ゴメンね」

「僕たちはいつでも会えるじゃん(笑)

何時位に帰ればいいの？」

「えっと…
夕方ヒチョルがうちに迎えに来てくれるらしいから
それまでに帰れれば…」


え？
どうしたの？
ジヌ君がすごく難しい顔をしてて

思わず言葉を飲み込んだ


「ジヌ…くん？」

「ねぇ…ヒチョルさんってりりちゃんの何？」

「え？何って…」

「ただのお父さんの仲間なの？」


尋問するみたいに
少し強い口調のジヌ君


こんなジヌくん見たことなくて
きちんと答えなくちゃいけ無いって
そう思って


「ただの…
って言うと違うかな？」

「どう違うの？」


言葉にするのはすごく難しいよ


「ヒチョルは…
私が本当に小さい時から家族以外では一番近くに居てくれて
…もしかすると、家族よりもそばに居てくれて

何か有った時一番に駆けつけてくれて
守ってくれて…」


ママとるるが死んじゃいそうになった時
アッパがその事で一杯になっちゃって
おかしくなっちゃって
本当に一人になってしまいそうになった時も

ヒチョルはずっと私と一緒に居てくれて
多分、今思えば仕事も休んでくれて

“俺が居るから”

“一人になんてぜってぇしねぇ”

“愛してるよりり”

“大切な、可愛い俺のりり”


なんて言葉をかけ続けて
少しでも離れると不安がる私を
抱きしめ続けてくれて


その後だって
暖かく、優しく
時には冷たく
見守ってくれてて


「多分…一番大切な人…
だと思う


もし、ヒチョルに何か有ったら
私に出来ることならなんだってしたい


その位大切な人」



だから…
私とヒチョルは切ることが出来ないの

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