娘じゃないもん **りりの場合**

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｢ただいまぁ！るるとららは？｣

｢よっ(笑)｣


家に着いた瞬間子供部屋に行ったりりを見て
小さく溜息を吐きながらも
深い色を秘めた瞳でりりを見送ったヒチョル


｢入んなよ？
お茶でも入れるよ(笑)｣




リビングに戻ると
なんとなくヒチョルの隣に腰掛けた
子供部屋からは
大好きなおねぇちゃんが帰ってきて
大喜びしてる二人の声が小さく漏れてくる



長い間何も話すこともなく
ただ、時間だけを共有してると



｢あの約束...まだ有効か？｣



小さな声が聞こえた

約束？
...約束

あぁ



｢本人次第なんじゃない？
私には何も出来ない(笑)｣



そう言うと私の腕に背中を預けて



｢めんどくせぇな
娘にしようと思ったこともあんのにな｣



ってまた呟いた

そっか...
少しだけ...ほんの少しだけ
淋しいような...そんな気持ち



｢そんな事も...合ったね｣



もう、とても遠い昔の話
彼に惹かれてた自分がいるのも
本当の事



静かに、穏やかに流れていく空気が
それがもうずっと前に終わったことだって
教えてくれる



17か...
恋の一つや二つ経験する歳よね


｢りりはなんて？｣


｢さぁ？
別に押し付けるつもりはねぇし｣


｢うん｣


｢かと言って誰かにくれてやるつもりもねぇけどな｣


｢そっか｣


｢娘じゃねぇってさ｣


｢ん？｣


｢俺の娘じゃねぇってさ...あいつ｣


｢ふーん...そっか


晩御飯食べてく？
彼も今日早く帰るって言ってたし


そっちの方が面倒かもね(笑)
娘大好き！溺愛のアッパだから(笑)｣


｢マジでな...
めんどくせぇな(笑)｣







｢遅いし...連絡も無いし

食べちゃう？(笑)｣



なんてあいつの言葉で始まった夕食
こんな賑やかなの
久しぶりだ


宿舎にいた頃は
こんなだったか？
りりが宿舎に来たときは
こんなだったかもな(笑)



あん時はさ、お前を見てたんだよな
俺
だけど、お前らをあそこに置くって思ったきっかけは


やっぱり

りり

お前だった
初対面なのに
俺に抱かれて眠ったっけ(笑)

猫みたいなやつだって思ったんだよな



｢え？
ちょっとヒョン?!

なんで主が帰る前に食べてんの？
僕早く帰るっていったじゃん｣



めんどくせぇのが帰ってきた(笑)



｢お、お疲れ(笑)｣


｢連絡ないんだもん食べるよ(笑)｣


｢別にいいけどさ

ヒョン？｣


｢ん？｣


｢今日は泊まってきなよ
久しぶりにヒョンと飲みたいし｣


なんか！めんどくせぇ事になりそうな笑顔だな

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