娘じゃないもん **りりの場合**

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｢それから、お前すげーカッコつけて言ってるけど
週に一回は俺んちにいたぞ？

親と喧嘩したー
友達がこうだー
寂しいよー

ってな(笑)
そりゃホームシックなんてなる暇もねぇな(笑)｣

｢もう...
そうだけどさぁ｣

バシッてヒチョルの肩を叩くと
面白そうに笑い転げてて

｢虫除けって...何？｣

｢虫除けは、虫除けだな(笑)
悪い虫がつかないように必要だろ？｣

キョトンとした顔のらら

そこも...説明いる？
の、かな？

｢らら？｣

｢ん？｣

｢ららがお話できる言葉は何？｣

｢え？
韓国語と、日本語と、英語と、中国語？

オンニもでしょ？｣

｢うん｣

生活してるアッパや妹達の国韓国の言葉
ママと私の国、日本の言葉
ちっちゃい時から通ってる学校の中の言葉
それから、アッパの仲間が居る中国の言葉

それが小さな時から普通に溢れてて
デコボコはあるけどどれも意思の疎通は出来るよね

私達にはそれが普通

でも、そうじゃない人の方が多くて
別に、それで何かって思ってる訳じゃないけと
普通と違うって思われる要素の1つみたい




｢らら、最近お迎え来てもらった？｣

｢学校？うん。

オッパでしょ？
るるちゃんとどんへオッパも来てくれたし
ヒチョルも来たよね？
後...｣

｢もういいよ(笑)
ありがとう｣



これだって、虫除けって言うか
他人が近寄り難いことの一つみたいで

なにかのイベントの時なんかは
その日オフのオッパ達も参加して

何かと言えばお迎えに来てくれて

普通の家族なら


過保護だなぁ


なんだろうけど
家がそれをすると

なんて言うか


特別？


ぽく見えるみたいで

アッパの後輩のオッパやオンニにも可愛がってもらってるのは
私達からすれば
親戚のおじさん、おばさん、オッパやオンニ
なんだけど

やっぱりそれは普通とは違うくて
近付きにくいみたい

私もそれに気づいたのは
随分大きくなってからで(笑)

そんなことにすら気付かないくらい
気づかせないくらい
色んな人に守られてたんだなぁ

なんて


だから、逆に言うと
それでも私に近づいてきてくれる人は

なにか、利用したい人か
ホントに分け隔てをしない人か
自分に自信がある人

なんだよね

あの人は...どれだったんだろう？
短すぎて解らないなぁ



｢それが、虫除けなの(笑)｣

｢ん？解んないし｣

｢自分で解らなきゃ(笑)
教えてもらうばかりはダメ(笑)｣

｢オンニ...ママみたいなこと言わないで...

続き...聞かせてよ｣

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