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「はー、美味しかったぁ。」
『めっちゃ腹一杯になった。ごちそうさま、美味かったわ』
「良かった、喜んでもらえて」
ややたっぷりめに作ってくれてたキムチ鍋は、シメのリゾットまでしっかり味わって完食。
2人揃って食い意地がエグいところも、相性の良さをひしひしと感じさせる。
「さ、片付けなきゃ」
『えっ。はやない？もう動くん？』
「うん。やる気ある内にね」
『えーもうちょっと余韻に浸ろうやぁ』
「だってこれ以上座ってたら多分一生立ち上がれないもん」
困ったように笑って空っぽの鍋をキッチンへ持っていくAの後ろ姿を見て
話すなら今やな、ってなんとなく思った。
『なあ、A』
「んー？」
『めっちゃ唐突なんやけどさ。いや、ずっと考えてたしやっぱ唐突でもないんやけどさ』
「うん、なになに」
『そろそろ、一緒に住まへん？』
「…へ？」
鍋を洗う手を止め、キョトンとした顔でこっちを見てきたから慌てて言葉を紡いだ。
『いやほら、俺らもう付き合って2年くらい経つやんか』
「うん、そうだね」
『俺としてはこれからのこと考えたら、そろそろもういっこ先に進みたいなって、単純にな』
「晋ちゃん…」
『あと、』
「うん」
『今日家帰ってきてAのおかえりが聞こえた時な、めっちゃニヤニヤした』
「ふふ、なにそれ」
『なんかええなぁて思ってん』
「でも私も思ったよ？晋ちゃんにLINE送った時に。なんかいいなぁ、って」
『うそやん。ほんなら…もう決まりでええやんな？』
「うん、一緒に住みたい！」
『良かった〜。まあ言うて、退去のタイミングもあるやろうしそんな今すぐにとは言わんけど』
『だね。わぁ、なんか急に楽しみになってきた』
嬉しそうにはにかんでそう呟くAを見て
あー、いずれコイツを養う為にも頑張らなあかんわ。と気が引き締まる。
「…よっしゃ、片付け手伝うわ」
「えーいいよいいよ、疲れてるでしょ？座って休んでて」
『あかん。家事は２人で分担するって決めてんねん。今から体に馴染ませとかな』
「さすが。晋ちゃんはいいパパになりそう」
パパ、か。
だいぶ気が早いけど、ニヤけてまうな。
ニヤけ顔を悟られないように背を向けながら
テーブルの上の食器たちを重ねて、
未来の嫁さんが待つキッチンへ向かった。
-end-
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musubi.(プロフ) - ユキさん» 貴重なご意見ありがとうございます！作者としましては櫻井さんもまた中々に捗りがちなので、移転先でもちょこちょこ作品を投稿したいと考えてます^_^ (2021年9月10日 20時) (
レス) id: 2c2c22a77b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - こんにちは。どのお話も素敵で大好きですが、櫻井さんのお話が本人のイメージにぴったりでした。更新楽しみにしています。 (2021年9月9日 20時) (レス) id: 03f475eb75 (このIDを非表示/違反報告)
musubi.(プロフ) - na__175さん» まさか感想をいただけるとは…！この度はコメントいただきありがとうございます！今後も、リアルでキュンとする作品をお届けできればと思っております^_^ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 2c2c22a77b (このIDを非表示/違反報告)
na__175(プロフ) - 野田さんの作品、セリフの感じが本人ぽくてキュンときました、、、、また楽しみにしています！ (2021年9月5日 20時) (レス) id: 24730842e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：musubi. | 作成日時：2021年1月12日 23時
