フレタイ(S.Nomura) ページ11
次の日、休みやから。
そんなありふれた口実を合図に夜が始まり、常時ヤらしい音を鼓膜に響かせながら、盛りがついた犬なんかと思うくらいに何度も何度も彼女を求める。
「やっ、あっ…んぁ、」
『っ、はっ…ぁ』
さすがにAだけでなく俺の身体も悲鳴を上げ始め、もうこれ以上彼女に負担をかけないようにと、互いにとって1番キモチイイ体勢でほぼ同時に果てた。
呼吸を整えながら、するべき処理を済ませる。
その横で仰向けのまま大きく深呼吸をする彼女が「もう、むり…」と呟いた言葉に思わず苦笑いし、散々ぶつけた欲望と僅かばかりの申し訳なさをゴミ箱に放り投げてAの隣に寝転がった。
『すまん、調子乗ったわ』
「ほんとだよ…。久しぶりにこんなに、」
『こんなに、何？』
「…やっぱ言わない」
『えー気になるやん。こんなに？』
「もーだから言わないって」
徐々に顔を近付ければ背を向けて逃げようとするもんやから、片腕で腰を捕まえ耳元に唇をくっつけ
『こんなにいっぱいえっちなことしたって？』
なんて意地の悪いことを口にすると、Aの耳が一気に熱を帯びた。と同時に
「っ、尚平のばか！」
『いっ…！』
腕をぱちっと叩かれ、怯んだ隙に素早く布団を手繰り寄せてあっという間にくるまってしまった。
『ちょ、あーごめんて。A 、Aちゃーん？』
おーい、と布団の上から呼ぶと「聞こえませーん。全く耳に届いてませーん」と不機嫌もどきな声。いやめちゃくちゃ聞こえてるやん。
『なぁて、ほら、水飲むやろ？な？』
厚い布の上からでもギリギリ分かる程度にコクッと頷いたAの頭らしき場所をひと撫でし、待ってて？とベッドから抜け出して冷蔵庫へ向かう。
ひんやりと冷えたペットボトルを片手にベッドへ戻る途中、ローテーブルに乱雑に置かれた酒缶や食いさしのつまみの中から、まだ少し残ってるはずと記憶した缶ビールで喉を潤そうと一気に口元へ傾けた。
すっかり炭酸が抜けて常温と化した液体に、思わず眉間に皺が寄る。そんな俺の様子を、鎖骨辺りまで布団を下げたAがベッドに寝転がりながら眺めクスクス笑っていた。
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musubi.(プロフ) - ユキさん» 貴重なご意見ありがとうございます！作者としましては櫻井さんもまた中々に捗りがちなので、移転先でもちょこちょこ作品を投稿したいと考えてます^_^ (2021年9月10日 20時) (
レス) id: 2c2c22a77b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - こんにちは。どのお話も素敵で大好きですが、櫻井さんのお話が本人のイメージにぴったりでした。更新楽しみにしています。 (2021年9月9日 20時) (レス) id: 03f475eb75 (このIDを非表示/違反報告)
musubi.(プロフ) - na__175さん» まさか感想をいただけるとは…！この度はコメントいただきありがとうございます！今後も、リアルでキュンとする作品をお届けできればと思っております^_^ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 2c2c22a77b (このIDを非表示/違反報告)
na__175(プロフ) - 野田さんの作品、セリフの感じが本人ぽくてキュンときました、、、、また楽しみにしています！ (2021年9月5日 20時) (レス) id: 24730842e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：musubi. | 作成日時：2021年1月12日 23時
