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スポーツテストの日から、感じる違和感は少しずつ増していた。
教室のある3階までの階段で、息が切れるようになったり、運動した後呼吸が整うまで時間がかかったり。
37℃くらいの微熱もずっと続いている。
今日も登校のとき階段がきつくて、2階の踊り場で足を止めた。
康「おはようめめ。どしたん」
蓮「あ、康二。ちょっと休憩」
康「あんな、驚かそ思て、さっきから無言でめめの後つけててん。
ずっと息上がっとるやろ。なんで？おかしない？」
蓮「あー。最近体力落ちたみたいでさ。ほんとすぐ疲れるの」
康「けっこうやばない？一回病院行ってみたら？」
蓮「…うん。そうするわ。気にかけてくれてありがとね」
元々体力だけが自慢だった俺。
それがこんなに疲れるなんて、正直少し怖くなっていた。
康二に指摘されるほど酷いなら、そろそろ照くんに相談したほうがいいのかもしれない。
でも、煩わしいって思われないだろうか。
ただ疲れやすいだけで、どこかが具合悪いわけでもないのに。
迷ったけれど、帰ったら照くんに言うことにした。
何か大変なことになる前に。
それは、何か大変なことになる予感がしたから。
照
蓮「…照くん」
食事と皿洗いの手伝いをしてくれた蓮が、リビングで明日のプレゼンの準備をしている俺の様子を伺うように見ていた。
照「ん？」
蓮「俺…なんか…」
照「うん」
何かを絞り出すようにうつむいて顔をしかめる蓮。
わずかに口を開いては音もなく閉じるのを繰り返した。
蓮「…やっぱ何でもない。ごめんね。」
照「遠慮しなくていいんだよ。何かあるんでしょ。言って」
蓮「ううん、ほんとに大丈夫。ほんとに何でもないから」
そういうことはよくあった。
でも最後には必ず言ってくれる。
蓮の気持ちが固まるまで、いつものように待ってあげよう。
今回も、そういう気持ちでいたんだ。
いつも、蓮が俺に声をかけるだけでも何日も悩んで、やっとの思いでやっぱり言い出せない。
それを知っていて、俺はただ待つという選択をとってしまった。
これが、急を要することだなんて、知らなかったから。
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ぴこりーの - 天才的な作品です！大好き (5月6日 3時) (
レス) @page50 id: a68e6058a0 (このIDを非表示/違反報告)
sayu(プロフ) - ミケプリンさん» いつもエールをくださりありがとうございます！蓮くんにはとびきりの幸せが待っていてほしいですね😊感情移入していただけて嬉しかったです。読み返していただいて新たな発見があったらいいな〜 (3月7日 23時) (レス) id: 5756981143 (このIDを非表示/違反報告)
sayu(プロフ) - さゆらさん» さゆらさんコメントありがとうございます！幸せな雰囲気のお話、お見せできる日がくるといいなと思います。また新しい箱を作って公開することがあればまたぜひ遊びに来てください✨ (3月7日 23時) (レス) id: 5756981143 (このIDを非表示/違反報告)
sayu(プロフ) - はにさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私も好きな作品をそのような読み方するので、そう言っていただけて嬉しいです🥹結末は想像通りでしたか？はにさんは同志ですので一緒に達成感味わっちゃいましょ！ (3月7日 23時) (レス) id: 5756981143 (このIDを非表示/違反報告)
sayu(プロフ) - ゆきこさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！希望を見出していただける終わり方になってましたかね？ゆきこさんの心に届いて嬉しいです❤️ (3月7日 22時) (レス) id: 5756981143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sayu | 作成日時：2024年1月16日 19時
