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.「はいっ、しりとりの“わー”から！」
「もうおれはつっこまないぞ」
虎杖さんと伏黒さんが掛け合う。「僕もするー」と、五条先生も乱入してきた。
「んじゃ車内の全員強制参加な！」
「はいっ！僕からー。ワンツーフィニッシュ」
「なんか微妙に絶妙」
「次は俺だなー。シュ、しゅー、あっ！シュークリーム！」
「む、む。無理
「釘崎なんか恐ぇよ」
わちゃわちゃとみな、楽しそうだ。わたしはずっと、車窓を見つめる。いろんなものが、うしろに流れていって、自分たちだけが動いているような感覚に侵される。
「椅子」
伏黒さんが、つぶやいた。わたしに視線が運ばれる。
『...涼しき、方』
「すずしき、かた？」
『清らか、で、気分さわやかな世界』
「シュークリームって言った自分が許せなくなってきた」
虎杖さんはそう言って頭を抱えた。
「タツノオトシゴ」
「ゴリ、誤解」
「本能としてゴリラって言いかけたけどAの語彙力に圧倒されたのでせめて誤解でそれっぽいだろって思ったわね」
「説明はやめろ釘崎。虎杖のなけなしの一手だったんだ」
「うわぁぁ！」
「愉快だねぇ〜」
そう愉しげにつぶやく五条先生を無視して、虎杖さんは、もっと深く頭を抱えた。そんなこと、気にしていないといった様子で、釘崎さんは「遺体」と続ける。
「は？今日どうしたんだ釘崎。恐いんですけど！」
「るせぇ今荒れてんの」
「荒れてんだ！」
「怒り」
「待って追いつけない！」
虎杖さんの哀々な叫びが車内に響いた。この混沌は、回収されぬまま宙に消えてゆく。
『林檎』
「うわぁなんか詠見さんが言うだけでめっちゃおしゃれ」
「惚れてんじゃん」
「ゴリラ」
「言いよった！五条先生！えぇと、ら、だから楽！」
「苦笑」
「海原」
「...羅列」
「わぁぁ！」
「対馬海流」
「うー、う、憂い！」
「隕石」
「気丈」
『
「ほわぁー！」
そんな会話が三回ほど
そんなものだから、太陽の光は拡散されて、直接わたしたちの身体に浴びせられることはなく、潮風も相まって、かなり寒い。
膝掛けを肩に掛けながら、わたしは砂に沈みながら歩いた。海はもう、近かった。
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うずのしゅげ(プロフ) - 夕さん» こちらこそありがとうございます😭😭 こんなに昔の作品を見てくださる方がいるだなんて😭😭😭 世界観にも文章にも美しさを大切にして書いているのでそう言ってもらえて本当に嬉しいです！ (9月23日 22時) (
レス) id: c82952eeb4 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - 美しい世界観と文章に惹き込まれました。素敵な作品をありがとうございました！ (9月21日 19時) (レス) @page39 id: 420ebc061f (このIDを非表示/違反報告)
片陵 朔(プロフ) - 琥珀さんさん» ありがとうございます！うれしいです。またぜひ読みに来てください。 (2022年6月25日 19時) (レス) id: 82c6167370 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀さん - おもしろかったです！ (2022年6月25日 17時) (レス) id: d4c8f7af2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うずのしゅげ | 作者ホームページ：https://twitter.com/8YgT1yhKwYPDEd7
作成日時：2022年4月24日 11時
