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.「うわそれ、開くんだ」

『人命が』

「あぁ、そうだよな」

 彼は納得できてていない様子であったが、わたしは淡々と物事を進めてゆく。そして『いいですか、校内に、入ってきてはいけない、ですからね』そう、念を押した、その時だった。

 大量の呪いのが溢れ出したような、とんでもない圧力がわたしたちを呑んだ。隣の彼も、目を見開いて校舎を眺めている。わたしは口を開く。

『これが、呪いです。来ては、いけない』

 そうして校門を抜け、全力で走った。手足をばたつかせるだけでもあるわたしの不格好な走りは、この状況に似合わない。

 玄関に差し掛かり、ふたたび金属片を使って扉を開く。廊下には、様々な呪いたちが隅々に這っていた。わたしは無視をして、思考をフル稼働させる。心霊現象研究部は何階にあるのだろう、そんなところから始まり、二階階段または四階廊下に彼らは逃げ惑うことも出来ずに隠れ、しかしそれはけっしてよい状態ではないとの判断に至った。

 案の定、彼らは四階廊下の突き当たりで、大きな呪いに呑まれている真っ最中であった。一刻もはやく、彼らを呪いから離さねばならない。わたしは胸に手をあて、深く念じる。


鯨魚(いさな)取り

山は死にする

海は死にする

死ぬれこそ

海は(しほ)()

山は枯れすれ

――朧鯨(おぼろいさ)よ、われに姿見せしむるとき、われに尽くせり、なきことなかれ
 

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緋野こおり(プロフ) - 春光さん» コメントされるって、すごく嬉しいことです。私自身も、作品を本当に愛していて、そしてそれが、届くべき人に届いているだなんて、そんな幸福なこと、ありませんから。本当、ありがとうございます。 (2022年4月24日 14時) (レス) id: a227e14c30 (このIDを非表示/違反報告)
春光 - またもやコメント失礼します!! 話が進んでいくにつれ私の興奮が…やばいです!!!! これから応援しています。楽しみに待っております。(^o^) (2022年4月17日 20時) (レス) @page43 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
春光 - とても面白いし読みやすくて好きです!!(なんか上から目線みたいになってすいません(╯_╰))続き楽しみです (2022年4月3日 15時) (レス) @page30 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うずのしゅげ x他1人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/8YgT1yhKwYPDEd7  
作成日時:2022年2月18日 22時

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