水泡少女とヒーロー４４ ページ45
その後知ったことだが、水宮家でのことは、警察、雄英職員、一部のプロヒーローに共有されるととなった。
私は荷物を持って、雄英敷地内で、校舎から徒歩5分の位置に建設された『ハイツアライアンス』に向かっていた。
しばらく歩いていると、壁に『1-A』と書かれている建物が視界に入ってきて、相澤先生とクラスメイト達が既に到着していることに気づいた。
「おはよう…。」
「「！！！」」
寮を見上げながら、うきうきしている様子の皆に、私は後ろから声をかけた。すると、ほぼ全員がビクｯと反応し、見開かれたいくつもの視線がこちらに向けられた。
私は、一瞬にして皆に囲まれた
「りんちゃん、大丈夫やった?!」
「心配したわ」
りん「休んだし、もう平気だよ」
小さく1回ため息を着き、この場に居る全員に話しを始めた。
「とりあえず、1年A組、無事にまた集まれてなによりだ。」
「皆許可下りたんだな！」
「私は苦戦したよ…。」
「フツーそうだよね…。」
「二人はガスで直接被害遭ったもんね。」
「無事集まれたのは先生もよ。会見を見た時はいなくなってしまうのかと思って悲しかったの。」
「……俺もびっくりさ。まァ、色々あんだろうよ。」
既に涙を引っ込めた皆は、各々この場に全員が集まれた事を喜んでいた、
尾白くんの言葉の後に、梅雨ちゃんが先生に言うと、返事をした。
「さて…！これから寮について軽く説明するが、その前に一つ。当面は合宿で取る予定だった”仮免”取得に向けて動いていく。」
「そういやあったなそんな話！！」
「色々起きすぎて頭から抜けてたわ…。」
「大事な話だ、いいか。」
相澤先生の言葉に、クラスメイト達が再びザワつくものの、たった一言で、皆は一瞬で静かになった。
「轟、切島、緑谷、八百万、飯田。この5人は、あの晩あの場所へ、爆豪・水宮救出に赴いた。」
「「！！！」」
「その様子だと、行く素振りは皆も把握していたワケだ。」
「…………。」
先生の言葉に、名指しされた5人と、私と爆豪くん以外の全員が、ギョッとした顔で一斉に5人を見た。全員が驚いたような顔をしていた。
「色々棚上げした上で言わせてもらうよ。オールマイトの引退がなけりゃ俺は、爆豪・水宮・耳郎・葉隠以外、全員除籍処分にしてる。」
「「！？」」
その言葉に息を詰まらせ、空気は『ドヨン』と暗く…、
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作者名：KARMA | 作成日時：2024年1月8日 22時
