水泡少女とヒーロー (ページ29)

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水泡少女とヒーロー２８ページ29

相澤「職場体験は一週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを渡すから、その中から自分で選択しろ。指名の無かった者は、あらかじめこちらからオファーした全国の受け入れ可の事務所40件。この中から選んでもらう。それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なる。よく考えて選べよ。」
相澤先生は、左手に持っている紙束の一番上の紙を取り、上部を持ってズイッとこちらに向けながら話した。私は、先生から渡された、全件の3,742件の事務所が書かれている紙を眺めながら聞いていた。

チャイムが鳴っていたので、相澤先生は「今週末までに提出しろよ。」と言うと、「あと2日しかねーの！？」とざわめいていた皆を完全にスルーし、ミッドナイト先生と共に教室を後にした。

リストの中には、エンデヴァーやベストジーニスト、ホークスなど、知名度の高いヒーローから、地方で活躍している、所謂ローカルヒーローとまで様々だった。
耳郎「ヒェ〜、多いね水宮」
りん「うん、」
りん(違う違う、これじゃない、まさかきてない？)
最後の一枚をみた…
りん「!?きてる…よしっ！」
りんは余りにも嬉しく立ち上がってしまった
りん「あっ…」
葉隠「お～、めっちゃ喜んでる、」
りん(は、恥ずかしい、)
─────

相澤「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ、落としたりするなよ。」

職場体験当日。私達は各々のヒーローコスチュームを持ち、駅に集まっていた。駅には利用者がゾロゾロと歩いており、時折こちらを見る視線を感じた。

「はーい！」
「伸ばすな。『はい』だ、芦戸。くれぐれも失礼のないように！じゃあ行け。」

りん(やっと会える‼)

りん「はじめまして、本日から1週間お世話になります。
水宮りんです。よろしくお願いします。エッジショット」
エッジショット「あぁ、よろしく、来てくれるとは思わなかったよ」
りん「?」
エッジショット「それは、パトロールしながらでも話そう、さっそく、コスチュームに着替えて貰おうか」
りん「はい！」

パトロール中
エッジショット「では、聞こう、まず、なぜここを選んだ？」
りん「えーと、お恥ずかしい話ですが、憧れなんです。」
エッジショット「憧れ？」
りん「はい、エッジショットあなたが」
エッジショット「ほう、直接言われると嬉しいものだな」
エッジショット「りん、ヒーロー名はなんだ？」
りん「ウタカタです」
エッジショット「いい名だな」
りん「!」