イベント ページ19
「ただいま帰りました。お兄様。」
私の声を聞くと兄はニヒルな笑みを浮かべた。
「よお？妾の娘」
兄が私に向かって近づいた。
とっさに体がこわばり一歩後ずさった。
「よくのうのうと生きて来られるな」
兄が私の首に向かって手を伸ばし私の首をギリギリと締めつけた。
「くっ、お、にぃ、さま。」
兄の茶色い鋭い瞳が大きく見開き私を睨みつけた。
「お兄様？？おまえに俺を兄と呼ぶ資格なんかねぇんだよ。」
その時、書斎で仕事をしていたれい兄が顔を出し、その光景を見て一気に険しい顔になり私たちに近づいた。
「おい、時雨やめろ。手を離せ」
「やだね、お前はこいつを許せるのかよ？
俺たちのお母様が死んだのはこいつのせいだぞ？
それともなんだよ？ガキの頃みたいに女には優しくとかぬかすのかよ。」
言葉を一気にまくしたて、憎悪を浮かべ私の瞳を睨みつけ、腕の力を強くした。
徐々に視界が霞む。
「おい、やめろ。」
れい兄が兄の手を掴み言葉を吐くとともに私の首が解放され、激しく咳き込んだ。
「大丈夫？美桜。」
私の顔を心配そうに見つめるれい兄に軽く頷く。
「おい、時雨。家に帰ってくるのはいいがよぉ？
俺の大事な妹を傷つけるくらいなら二度と帰ってくるんじゃねぇぞ。
それとな、美桜は女の前に俺たちの妹だろ？もし、次こんなことをしたら俺がお前を潰すからな。
今日はもう寮に帰れ。」
「うっせぇよ！カマ野郎言われなくてもこんな女がいる家には帰ってこねぇよ」
兄は苛立った様子で私を睨みつけ家から出てった。
「大丈夫？？こわかったわねぇ」
れい兄は、私のことを優しく抱きしめた。
「ごめんなさい」
「なんで、あなたが謝るのよぉ、あなたは何にも悪くない。」
私の言葉にれい兄は、柔らかな笑顔で答えてくれた。
私たち親子が犯した罪は消えない。
「もぉ、そんな顔しないの！」
私の顔を覗き込み微笑む。
「ありがと。れい兄。」
私が少し掠れた声で呟くとれい兄は私に水を渡してくれた。
「おちついた？」
「大丈夫。ありがと、れい兄！」
私は心配そうな顔をしているれい兄に笑顔で答えるとれい兄は嬉しそうな顔になった。
「よかったわ。
それにしても最近また可愛くなった？もしかして、彼氏でも出来たのー？」
れい兄は本当に恋の話が好きだ。
「そんなわけないじゃん。
彼氏なんかいらないしー。」
「あら、恋人がいるって幸せよ。」
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神桜(プロフ) - 。。さん» すみません。これ二次創作じゃなくてオリジナルなんですが…？ (2019年2月6日 21時) (
レス) id: 9d19c0d904 (このIDを非表示/違反報告)
。。 - オリジナルフラグ外さないので違反報告します。注意されても外さない貴方が悪いし。 (2019年2月6日 0時) (レス) id: d3374bf6ad (このIDを非表示/違反報告)
零 - ストーリーがすごく面白いです！頑張ってください！ (2018年8月16日 10時) (レス) id: 78111af964 (このIDを非表示/違反報告)
retsuya-yuuta(プロフ) - 神桜さん» この作品は名前が固定の作品なのですか？自分の名前を入力しても自分の名前が出てこなかったのでお聞きしました。更新頑張って下さい (2018年1月15日 15時) (レス) id: f437c536c5 (このIDを非表示/違反報告)
神桜(プロフ) - もりやけろさん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！(｀・ω・´) (2016年12月30日 12時) (レス) id: 8915cf4c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神桜 x他1人 | 作成日時：2015年12月14日 20時
