魚より肉派女子、見参。

６話 ページ7

「ぉわっ…」

顔を上げた先には、先程入口で会った人が不機嫌丸出しな顔でたっていた。

「あ。」

「あぁ？…って、さっきのか。」

「え、知り合いですか？」

久部さんが彼に意外そうに聞けば「んなわけねぇだろ、馬鹿か。」と罵声が飛んできた。うわぁ、口悪ーいとこっそりと表情で表しているとその人は何を思ったか近づいてきた。

「おいバイト。手伝え。」

「バイトですけどさっき名前教えましたよね？てか貴方の名前教えてくれません？じゃないと悪人面って呼びますよ。」

さっきまでの笑顔とは裏腹に淡々と真顔で啖呵を切ると皆さんの顔が引きつっていた。

「チッ………中堂、中堂系だ。法医解剖医をやってる。」

「よろしくお願いしますね、中堂サン。」

「チッ、クソが。」

「クソじゃないです。」

「おー……言うねぇ、遊喜ちゃん。」

「言うねぇ、じゃないですよ。大丈夫かな…」

「んー、大丈夫でしょ。遊喜ちゃんにはびっくりしたけど、なんか2人似てるし。」

三澄さんの言葉にガンを飛ばしあっていた私達は勢いよく「どこが！！！」と叫んだ。声が揃ったことに対し、また同時に舌打ちをする。真似しないでください、お前がな、の繰り返しは見ていた4人が割って入るまで続いた。

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